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ベーン式風速計とは?羽根で測る方式の長所と苦手な風

風速計を方式で選ぶ前に、測りたい風がどれくらい弱いのかを先に決めてください。ベーン式は羽根が風を受けて回る力で測るので、羽根を回しきれない弱い風では表示が動きません。

天気予報でも建設現場の掲示でも使われるm/s(メートル毎秒)は、1m/sが時速3.6kmにあたる単位で、表示のルール自体はどの方式でも共通です。違いが出るのは上限ではなく下限側で、同じm/s表示でも測れなくなる風の弱さは機種ごとに変わります。

本記事では、ベーン式が羽根の回転を風速に換算する仕組み・熱式や超音波式との使い分け・羽根より小さい吹出口に当てたときに起きるずれを解説します。

GOOD DIY編集部

測る道具の選び方の専門メディア。レーザー墨出し器・水平器・ノギスから測量機器まで、メーカー公式資料で確認した仕様と廃番型番を掲載。カタログの数値の読み方から、自分の作業に合う機種の選び方を解説します。

※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。

ベーン式風速計は羽根の回転数を風速に換算する方式

ベーンは羽根のことで、プロペラ状の羽根車が風を受けて回る速さから風速を求めるのがベーン式です。羽根の回転を電気信号に変えて数値にしているので、羽根が動いていない間は風速0として表示されます。日本カノマックスが公開している風速計の動作原理の解説でも、羽根の回転を使う方式と、熱した線が冷える量を使う方式、可動部を持たない超音波の方式を分けて説明しています。

読み取る単位はどの方式でもm/sで、上位機では温度や湿度を同時に表示するものもあります。単位が同じなので、カタログを見比べるときに差が出るのは測定範囲の下限と分解能の2か所です。ベーン式には羽根と軸受けの摩擦があり、それに打ち勝つだけの風がないと回り始めないため、手のひらで風を感じ取れないほどの気流は構造上とらえにくくなります。

風速計の4タイプは測れる風の弱さで分かれる

風速計は測る仕組みで分かれていて、どこまで弱い風を拾えるか、可動部があるかという2点で用途がすみ分けられています。

方式測る仕組み向いている測定
ベーン式羽根車の回転数屋外の風、空調の吹出口の風速
熱式(熱線式)熱した線が風で冷える量室内の微風、工場の環境測定
超音波式音波を使い、可動部を持たない長期の据え置き、摩耗を避けたい用途
風杯型カップの回転気象観測の定点設置

このほかに風向きを同時に読む風向風速計があり、風の向きが変わる屋外で据え置いて使う場面で選ばれます。4タイプの原理をまとめて比べたい場合は風速計の方式ごとの違いと選び方で解説しています。向きまで必要かどうか迷うなら、風向風速計が要る現場の条件のほうが判断しやすいでしょう。

ベーン式を選ぶかどうかは測る風の弱さで決まる

迷ったときは、測りたい風を手で感じ取れるかどうかから考えてください。感じ取れる強さなら羽根は回るので、ベーン式で足ります。

屋外の風と空調の吹出口はベーン式の守備範囲

建設現場で足場に当たる風、屋上や外壁まわりの点検、空調の吹出口から出る風量の点検は、いずれも羽根が十分に回る強さです。ハンディタイプなら片手で持って正対させるだけで読めるため、作業の合間に確認する使い方に向きます。風量の表示まで必要かどうかは機種で分かれるので、ハンディ風速計の選び方で解説しています。

体で感じない気流は熱式の領域

クリーンルームの気流、排気口まわりの漏れ、室内の温度むらの原因さがしでは、羽根が動かない弱さの風を扱います。この範囲は熱線の冷え方で測る方式の担当で、熱式風速計の仕組みと注意点で解説しています。屋外に据え置いて長期間記録するなら、可動部がない超音波風速計も候補に入ります。

測定範囲の下限はメーカーごとにそろっていない

同じベーン式でも、仕様表に書かれた測定範囲の下限は製品ごとに違います。羽根の大きさ、羽根の枚数、軸受けの作りで回り始めに必要な風が変わるためで、ここが共通規格で決まっているわけではありません。上限側は十分な余裕を持たせた製品が多いので、比べるべきは下限の数字です。

下限より弱い風では、表示が0のまま動かないか、風が当たっているのに数値が安定しません。測りたい風がその境目のあたりにある場合、ベーン式のまま下限の小さい機種を探すより、方式を熱式に変えたほうが確実です。安い側の機種で足りるのか上位帯が要るのかも、この下限の数字で判断がつきます。

羽根より小さい吹出口に当てると風速は低く出る

羽根車は面で風を受ける構造なので、羽根の直径より小さい吹出口に当てると、羽根の一部にしか風が当たりません。残りの部分は止まった空気の中で回ることになり、実際より低い数値が出ます。細いスリット状の吹出口やパンチングの小穴を測るなら、羽根径の小さい機種か、プローブが細い熱式を選んでください。

羽根の面は風に正対させる

羽根が斜めを向いていると、風のうち羽根面に垂直な成分だけが回転に使われるため、傾けた分だけ数値が落ちます。本体の向きを少し振りながら、いちばん高い値が出る向きで読むのが基本です。測る高さや、何秒ぶんを平均するかでも値は動くので、風速計の使い方と平均値の取り方で解説しています。

風速計の仕様表で確かめる3項目

商品ページで見るべき行は限られています。測定範囲・分解能・使用環境の3つを押さえれば、残りは付加機能の話です。

項目どう書かれているか外したときに起きること
測定範囲下限と上限をm/sで併記下限より弱い風では表示が動かない
分解能表示の最小桁(0.1m/s単位など)わずかな差を読み分けられない
使用環境動作温度と、防じん・防水の等級表記雨天や低温の屋外で使えない

防水の等級はIP54のように2桁で書かれ、前の桁が粉じん、後ろの桁が水に対する保護を表します。屋外で使うなら、この行の記載があるかどうかを確認してください。電源は乾電池式が多く、長時間の記録に使うなら電池交換の手間も含めて考えると選びやすくなります。

よくある質問

ベーン式風速計でエアコンの吹出口は測れますか

吹出口から出てくる風そのものは羽根が回る強さなので測れます。ただし吹出口が羽根の直径より小さい場合は面の一部にしか風が当たらず、低めの値になります。室内に広がったあとの、肌で感じないほどの気流は熱式の担当です。

ベーン式と風杯型はどう違いますか

どちらも回転から風速を求めますが、ベーン式は羽根の面を風に正対させる必要があり、風杯型はカップが水平に回るため風向きに左右されません。手に持って向きを合わせられる測定にはベーン式、向きが変わる屋外に据え置く観測には風杯型という使い分けになります。

落としたあとも表示は信用できますか

カタログに書かれた精度は出荷時の値なので、落下後も同じとは限りません。ベーン式は羽根と軸受けという可動部を持ち、羽根がわずかに歪んだり軸の当たりが変わったりすると、回り始めの風速も回り方も変わります。落とした心当たりがあるなら、値が分かっている風源や別の機種と見比べて確認し、おかしければメーカーに点検を依頼してください。

まとめ

ベーン式は羽根車の回転数を風速に換算する方式で、屋外の風や空調の吹出口のように羽根が十分に回る強さの測定に向きます。選ぶときに比べるのは、同じm/s表示の中でどこまで弱い風を拾えるかという測定範囲の下限と、表示の最小桁、そして屋外で使うなら防水の等級です。測りたい風が手で感じ取れないほど弱いなら、機種を探すより方式を熱式に切り替えたほうが早く解決します。ぜひ本記事の下限の読み方と羽根径の考え方を参考に、仕様表の3行を確かめてから選んでください。

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