事務所の照度基準は何ルクス?測る位置と記録のしかた
事務所の照明が足りているかどうかは、天井の器具のワット数やカタログのルーメン表示ではなく、机の天板で測ったルクスの値で決まります。事務所衛生基準規則は2021年に改正され、2022年12月1日から作業面の照度は2区分になりました。
一般的な事務作業は300ルクス以上、付随的な事務作業は150ルクス以上。改正前は3区分で、一般的な事務作業の下限は150ルクスだったので、数字のうえでは倍に上がっています。古い基準のまま運用していた事務所では、器具を替えていなくても判定が変わる可能性があります。本記事では、300ルクスと150ルクスの線引き・事務所のどこを作業面として測るか・JIS一般形AA級の照度計が要求される場面を解説します。

GOOD DIY編集部
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※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
事務所の照度基準は300ルクスと150ルクスの2区分
根拠になるのは事務所衛生基準規則です。2021年の改正で作業面の照度区分が見直され、2022年12月1日から施行されました。一般的な事務作業は300ルクス以上、付随的な事務作業は150ルクス以上という2つの下限だけになり、改正前の150ルクス・70ルクスを含む3区分は使われていません。
パソコンを使う作業では、さらに情報機器作業のガイドラインが重なります。こちらでは書類およびキーボード面における照度を300ルクス以上とすることが示されているので、机上面で300ルクスを満たしていても、キーボードの位置が影になっていれば条件を外れます。判定の対象は部屋の平均ではなく、人が手を動かしている面だと考えてください。
なお、基準値はすべてルクス(lx)で書かれています。器具側に書かれているルーメンは光束、カンデラは光度で、どちらも別の量です。この3つの関係は照度の単位ルクスとルーメン・カンデラの違いで解説しています。
事務所のどこを作業面として測るか
測る高さを決めないと、同じ部屋でも値が揃いません。規則が照度を求めているのは作業面なので、デスクワークの事務所であれば机の天板の高さ、つまり床から700mm前後が基準になります。床面で測ると器具から遠くなるぶん低く出ますし、立って手に持った位置で測れば逆に高く出ます。
受光部は作業面と同じ向きに置く
照度計の受光部は、天板に伏せて置くのではなく、上を向けて天板と同じ高さに水平に置きます。斜めに構えると入ってくる光の量が変わり、数値も変わります。受光部の向きと高さによる値の動き方は照度計の使い方と測る高さで解説しています。
測る人の影を入れない
天井の器具と受光部の間に体が入ると、それだけで数十ルクス単位で落ちることがあります。腕を伸ばして横から置くか、受光部と本体が分かれたセパレート型を使って、体を照明の直下から外してください。窓際の席は昼光が加わるので、時間帯と天候を記録に残しておくと、あとで比較ができます。
事務所の照度測定にJIS一般形AA級が要求される場面
照度計の規格はJIS C 1609-1:2006(照度計 第1部:一般計量器)で、等級には一般形AA級と一般形A級があります。AA級のほうが上位で、一般照明用光源や照明用白色発光ダイオードの測定については、JIS C 7801やJIS C 8152がAA級に準拠した照度計の使用を求めています。事務所の照明はまさにこの一般照明用光源にあたるので、測定値を記録として残すならAA級を選んでおくほうが無難です。
計測器メーカーの比較資料では、2006年版で直線性が表示値の±2%に狭まり、1993年版の±4%から変わったと説明されています。等級ごとの許容差の中身は照度計のJIS規格と一般形AA級・A級の差で解説しています。社内で傾向を見るだけならA級でも用は足りますが、労働基準監督署に提出する記録や、改善前後の比較に使う数値であれば、等級の表記がある機器から選んでください。
なお、計測器メーカーの資料には一般形照度計を3段階に分けて説明しているものもあり、呼び方には揺れがあります。カタログで等級を確認するときは、JIS C 1609-1の何級と書かれているかを見るのが確実です。等級そのものの読み方は照度計のJIS等級と選び方で解説しています。
スマートフォンのアプリでは基準の判定に使いにくい
照度計アプリは手元で数値が出るので、暗いかどうかの当たりを付けるには便利です。ただし、カメラや環境光センサーを流用しているため、JISの等級に準拠していることを示す表記がありません。機種とアプリの組み合わせで値が変わり、同じ机を測っても数字が揃わないことがあります。アプリの誤差がどう出るかは照度計アプリの精度と誤差の出方で解説しています。
照明器具のカタログ値から計算する方法にも同じ限界があります。器具の光束は新品時の値で、ランプやLEDは使用時間とともに暗くなりますし、カバーの汚れや机の配置替えでも作業面に届く量は変わります。基準を満たしているかどうかを言うには、今その面で測った値が要ります。
6月以内ごとの点検をどう回すか
事務所衛生基準規則では、室の照明設備について6月以内ごとに1回の点検が定められています。年2回のペースになるので、測定点をあらかじめ決めて図面に落としておくと、担当者が替わっても同じ場所を測れます。席のレイアウト変更があったときは、新しい席の作業面を測り足してください。
机の下に受光部を入れたい、あるいは測定中に表示を手元で読みたいという使い方なら、受光部と本体が分かれた機種が扱いやすくなります。表示部の構造や測定範囲の選び方はデジタル照度計の選び方で解説しています。
長く使った照度計は、受光部の特性が経年で変わります。記録として残す数値を測り続けるなら、定期的に校正に出すかどうかを検討してください。校正と検定はそれぞれ目的が違うので、どちらが必要かは照度計の校正と検定の違いで解説しています。
よくある質問
事務所の照度は何ルクスあれば基準を満たしますか
一般的な事務作業の作業面で300ルクス以上、付随的な事務作業で150ルクス以上です。パソコンを使う席では、情報機器作業のガイドラインが書類およびキーボード面で300ルクス以上としているので、キーボードの位置も含めて確認してください。
付随的な事務作業とは具体的に何を指しますか
規則の条文で個別の作業名がどこまで挙げられているかは確認できませんでした。実務では、文字を読み書きしない付随的な作業と、資料やモニターを継続して見る作業のどちらに近いかで区分を判断することになります。判断に迷う場合は、所轄の労働基準監督署に確認するのが確実です。
照度計アプリの数値を点検の記録に使えますか
記録として残す数値には向きません。アプリはJISの等級に準拠した表記がなく、機種差も出ます。暗い場所の見当を付ける用途にとどめて、記録を取るときは等級の表記がある照度計を使ってください。
一般形A級の照度計では足りませんか
社内で明るさの傾向をつかむだけならA級でも使えます。ただし一般照明用光源や白色LEDの測定にはAA級に準拠した照度計の使用が求められているため、記録や改善の根拠にする数値を測るならAA級を選んでおくほうが安全です。
測定は何日のどの時間に行えばよいですか
日時の指定は規則からは確認できませんでした。ただ、窓から昼光が入る席は時間帯と天候で値が動くため、前回と近い条件で測ると比較ができます。測定日時と天候、照明の点灯状態を記録に併記しておいてください。
まとめ
事務所の照度は、2022年12月1日から一般的な事務作業300ルクス以上、付随的な事務作業150ルクス以上の2区分で判定します。測るのは部屋の中央ではなく机の天板やキーボード面で、受光部は水平に置き、自分の影を落とさないようにします。記録に残す数値であれば、JIS C 1609-1の一般形AA級に準拠した照度計を選んでください。ぜひ本記事の測定位置の決め方と等級の見方を参考に、6月以内ごとの点検を同じ条件で続けられる形に組み立ててみてください。
