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ノギスの原理とは?バーニヤ目盛で0.05mmを読める理由

ノギスが0.05mmまで読めるのは、0.05mm刻みの目盛が刻んであるからではありません。本尺(ほんじゃく)の目盛は1mm刻みのままで、スライダ側の目盛だけが0.95mm刻みになっていて、この0.05mmの差を目盛線の合致として読み取る仕組みです。

この原理が分かると、読み違えがどこで起きるのかも、デジタルに替えても消えない誤差が何なのかも見当が付きます。1/50の目盛なら0.02mm、ダイヤル式なら指針、デジタルなら数値と、端数の読み方が変わっても、爪で挟んで測るという構造そのものは共通です。

本記事では、副尺が0.05mmを生む計算・バーニヤとダイヤルとデジタルの読み取りの違い・アッベの原理から外れた構造が器差を生む理由を解説します。

GOOD DIY編集部

測る道具の選び方の専門メディア。レーザー墨出し器・水平器・ノギスから測量機器まで、メーカー公式資料で確認した仕様と廃番型番を掲載。カタログの数値の読み方から、自分の作業に合う機種の選び方を解説します。

※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。

ノギスの原理は本尺と副尺の0.05mmの目盛差

本尺はスケール側の目盛で、1mm刻みです。

副尺(ふくしゃく)はスライダ側に刻まれた短い目盛で、バーニヤ目盛とも呼ばれ、本尺の19mmぶんを20等分しています。

副尺の1目盛は0.95mmになり、本尺の1目盛との差がちょうど0.05mmになります。

ジョウ(挟む爪の部分)を開いていくと、副尺のどれか1本だけが本尺の線と一直線に並び、その線の番号がそのまま0.05mm単位の端数になります。

7本目で合っていれば0.35mmです。

本尺19mmを20等分する意味

目盛を細かく刻めば細かく読める、とはなりません。

0.05mm刻みの線を直接刻んでも、線の太さと目の分解能が追いつかず判別できないからです。

一方で人の目は、2本の線が一直線に並んでいるかどうかなら、隙間の大小を見分けるよりはるかに正確に判定できます。

副尺は、読み取りを「隙間を測る」から「線の合致を探す」へ置き換えるための目盛です。

1/50の副尺で0.02mmになる計算

最小読取値0.02mmのノギスは、本尺の49mmを副尺で50等分しています。

副尺の1目盛は0.98mmになり、差は0.02mmです。

刻み方は違っても、2つの目盛の差をそのまま最小読取値にするという原理は変わりません。

合致する線を実際に探す手順はバーニヤ目盛で0.05mmを読む手順で解説しています。

ノギスの読み取りはバーニヤ・ダイヤル・デジタルの3タイプ

原理は共通でも、1mm未満の端数をどう読み取るかで3タイプに分かれます。

タイプ端数を読む仕組み注意する点向く人
バーニヤ目盛副尺と本尺の線が一直線に並ぶ位置を探す目線が斜めだと隣の線を合致と見てしまう電池を気にせず使いたい人
ダイヤルラックとピニオンで指針を回し、指針の位置で読む切粉や砂がラックに入ると送りが渋くなる読み取り回数が多く、線合わせを避けたい人
デジタルスケール上の位置を電気的に検出して数値で表示電池が切れると読めない。任意の位置でゼロにできる寸法を記録しながら連続して測る人

デジタルが上位という順番ではありません。

線の合致を探す手間が消えるだけで、ジョウの当て方で出る誤差は3タイプとも同じように出ます。

なお、目盛の形式とM形・CM形といったジョウ形状の違いは別の軸なので、M形・CM形・デジタルの向く用途で解説しています。

最小読取値から使うノギスを決める順番

最初に決まるのは、測る寸法に許されている公差です。

公差0.1mmの寸法を最小読取値0.05mmで判定すると、読み取りの刻みだけで公差の半分を占めてしまいます。

0.05mmより狭い公差を扱うならノギスの守備範囲を出ていて、マイクロメーターの測定範囲の考え方で0.001mmの要否まで解説しています。

公差が決まったら、次は測る場所です。

外径だけで済むのか、内径・深さ・段差まで当てるのかで、内径用ジョウと深さバーの要否が変わります。

最後に測定範囲を決めますが、150mmと300mmでは本尺のたわみも重さも違うため、測る物の実寸より一回り大きいだけで足ります。

読み取りが1日に何十回と続くならダイヤルかデジタル、月に数回ならバーニヤ目盛で十分です。

4つの軸をまとめた比較はノギスの選び方で解説しています。

器差が出るのはアッベの原理を外れているから

アッベの原理は、測るものと目盛を測定方向の同じ直線上に並べるべきという原則です。

ノギスはスライダから突き出したジョウで挟むため、測っている点と本尺の目盛線は平行にずれた位置にあります。

ジョウがわずかでも開く方向に傾くと、そのずれた距離に比例して読み値が実寸から離れていきます。

これがノギス固有の器差のいちばん大きな原因です。

マイクロメーターはスピンドルの軸線上で挟むので、この原則を満たしています。

同じ0.01mmを表示していても両者の確からしさが違うのは、加工の精度よりも構造の差によるものです。

最小読取値と器差はまったく別の数値で、器差の許容値はノギスのJIS規格で測定範囲ごとに決められています。

2つの数値の読み分けは最小読取値と器差の違いで解説しています。

ゼロ点がずれたまま測ると数値はどう狂うか

ジョウを閉じて本尺と副尺の0が合っていなければ、その日の読み値がすべて同じぶんだけずれます。

閉じたジョウを明るい方へかざし、合わせ面に光の筋が見えないかも確かめてください。

切粉や指の油が1枚挟まるだけで0.01mm単位で動きます。

ゼロが戻らないときの原因と直し方はノギスのゼロ点のずれで解説しています。

測定力も読み値を動かします。

強く握るとジョウが先端側で開き、薄い板やパイプは測っている最中に変形してしまいます。

ジョウの根元側で挟み、本尺を測定面と直角に保つのが基本で、外径・内径・深さそれぞれの当て方は外径・内径・深さの当て方の手順で解説しています。

最小読取値と器差はどこに書いてあるか

本尺には最小読取値が刻印されています。

「0.05mm」とmmで入るもの、「1/20」と分数で入るもの、1/50なら「0.02mm」と書かれます。

刻印が読めなくても副尺の目盛を数えれば分かり、20等分なら0.05mm、50等分なら0.02mmです。

仕様表では「最小読取値」と「測定範囲」が別の行に並び、デジタルならさらに「分解能」と「器差」が別の行になります。

分解能は表示の刻みで、器差は許される誤差の幅なので、0.01mm表示だから0.01mmの差を判定できるとはなりません。

商品ページに分解能しか書かれていないときは、器差まで記載のあるものを選ぶほうが確実です。

よくある質問

ノギスで0.01mmの差は判定できますか

デジタル表示が0.01mm刻みでも、器差とジョウの傾きによる誤差が同じ桁に乗ります。0.01mmの差を合否の根拠にするなら、マイクロメーターに替えてください。

副尺の線がどれも合って見えないときはどうしますか

目盛面を真上から見ていないことが多いです。

斜めから見ると視差で隣の線が合致して見えるので、目線を目盛の真上に移し、明るい方へ向けて見直してください。

それでも2本が同じに見えるなら、本尺側の0の位置から端数の見当を付け、どちらが近いかで判断します。

デジタルノギスならノギスの原理を知らなくても使えますか

数値そのものは読めますが、アッベの原理から外れた構造はデジタルでも変わらず、傾けて挟めば同じだけ誤差が出ます。楽になるのは端数の読み取りだけで、当て方に求められることは3タイプとも同じです。

まとめ

ノギスが0.05mmを読めるのは、本尺1mmと副尺0.95mmの差を目盛線の合致として拾っているからで、1/50なら49mmを50等分して0.02mmになります。

読み取りがダイヤルやデジタルに変わっても、ジョウで挟む構造とアッベの原理から外れた誤差は残ったままです。

ぜひ本記事の最小読取値と器差の読み分けを参考に、手元のノギスで扱える桁を決めてから測り始めてください。

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