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風速計の使い方|測る高さと平均値の取り方で値が動く

風速計は風上に向けて持てば数字が出る、とはなりません。同じ場所に立っていても、体の正面で構えるか腕を伸ばして風上側に差し出すかで表示はずれますし、建物や樹木の風下では風そのものが乱れているので、読んだ値がその場の風を代表しているとは限りません。さらにベーン式は羽根の面を、熱式はセンサー窓の向きを風に合わせる必要があり、方式が変われば構え方も変わります。本記事では、測る位置と高さの決め方・風を正面から受けていないときに出るずれ・ベーン式と熱式と超音波式で変わる構え方を解説します。

GOOD DIY編集部

測る道具の選び方の専門メディア。レーザー墨出し器・水平器・ノギスから測量機器まで、メーカー公式資料で確認した仕様と廃番型番を掲載。カタログの数値の読み方から、自分の作業に合う機種の選び方を解説します。

※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。

風速計の使い方は測る位置と高さを決めてから

最初にやることは電源を入れることではなく、どこに立ってどの高さで測るかを決めることです。風は壁・フェンス・資材置き場・樹木の風下で渦を巻いて弱まったり逆向きに回ったりするので、障害物のすぐ後ろで測った値は、その場所の風として使えません。

立つ位置は障害物から離して取る

周囲でいちばん背の高い障害物から、できるだけ離れた開けた場所を選んでください。自分の体も障害物のひとつなので、胸の前で構えると風が体に当たって回り込み、実際より弱い値が出ます。腕を伸ばして風上側へ計器を差し出すか、支柱や三脚に取り付けて体から離すと、この影響が減ります。三脚を使うときは、脚を広げて据わりを確認してから計器を載せてください。

読み取りは一瞬の数字で決めない

手順としては、計器の受感部を風の来る向きへ正対させ、表示が落ち着くまで待ってから読みます。自然風は秒単位で強弱が変わるため、瞬間値だけを見ても次の瞬間には別の数字になります。平均値の表示機能があるならそれを使い、無ければ一定の時間ずっと表示を眺めて、おおよその中心とそのあいだに出た最大値の両方を控えておくと、あとから判断材料になります。

風速が低く出るのは測る位置のせい

現場で起きるずれは、ほとんどが低く出る方向に働きます。体の陰、壁の陰、資材の陰はいずれも風を弱めますし、斜めから風を受けた場合も、受感部に当たる成分だけが拾われるので表示は本来より小さくなります。とくにベーン式は羽根の面に対して正対していないと回転が落ちるため、向きの甘さがそのまま数字に出ます。

低く出た値の困るところは、気づけない点にあります。高く出れば過剰に警戒するだけで済みますが、低く出た値を見て「まだ大丈夫」と判断すると、実際の風はそれより強いまま作業を続けることになります。足場やクレーンまわりで風速を確認する目的が安全管理にあるなら、迷ったときは開けた場所・高い位置で測り直して、強いほうの値を採用してください。なお作業を中止する風速の基準は規則で定められていますが、条文の数値は本記事では扱いません。実際の運用は社内基準と該当する法令で確認してください。

風速計でよくある失敗と直し方

表示が0から動かない

ベーン式で羽根が回らないときは、羽根の軸にほこりや繊維が絡んでいないか、保護キャップを外し忘れていないかを先に見てください。羽根が指で弾いてもすぐ止まるようなら軸の抵抗が増えています。熱式で0のままなら、プローブを伸ばし切っていないか、センサー部が本体の陰に入っていることが多いです。

値が振れて読み取れない

手持ちだと腕のぶれがそのまま風として拾われるので、脇を締めて固定するか三脚に載せます。それでも振れ幅が大きいなら、風そのものが乱れている場所です。数歩動いて開けた位置で測り直すと、振れが収まることがあります。

測り直すたびに値が変わる

自然風では珍しくありません。故障を疑う前に、同じ位置・同じ高さ・同じ向きで複数回測り、ばらつきの幅ごと記録してください。向きや高さを変えていたのであれば、値が違うのは当然で、計器の問題ではありません。

ベーン式・熱式・超音波式で変わる風速計の構え方

方式ごとに受感部の形が違うため、風に合わせる向きも変わります。手持ちの機種がどのタイプかを把握しておくと、構え方で迷わなくなります。

方式風に合わせるもの向いている測定
ベーン式羽根の面を風に正対させる屋外の風、ダクト吹き出し口など風がある程度強い場所
熱式プローブの向きマークを風上へ合わせる室内の空調や微風域
超音波式本体の設置向き(可動部がない)据え置きでの連続観測

ベーン式は羽根の回転で測るため、弱い風では回り始めるまでに間があり、止まり際も惰性が残ります。羽根で測る方式の得手不得手はベーン式風速計の仕組みで解説しています。熱式は熱線の冷え方から風速を求める方式で、動く部品がないぶん微風を拾えます。かわりにセンサー部が濡れると正しく測れないので、雨天や水しぶきのある場所では使い方が限られます。詳しくは熱式風速計の注意点で解説しています。超音波式は可動部がないため摩耗せず、長期の据え置き観測に向きます。方式そのものの比較は風速計の方式ごとの違いで解説しています。

測る回数と記録の残し方

一度測って終わりにすると、たまたま弱かった瞬間を記録してしまいます。屋外では時間をおいて何度か測り、そのつど時刻・場所・高さを書き添えてください。風向きまで記録が要る作業なら、風速だけの機種では足りないので、風向風速計が必要になる条件を確認してから機種を選ぶほうが早いです。

ダクトや吹き出し口の点検では、開口の中央だけを測ると端の弱い部分を見落とします。開口を格子状に分けて複数点を測り、その平均で判断するのが基本の使い方です。風速から風量まで表示できるかは機種の仕様で決まり、対応していない機種もあります。機種選びの段階から風量表示が要るかどうかは、ハンディ風速計の選び方で解説しています。

校正の間隔については、メーカーや機種で推奨が異なり、共通の目安として断定できる公開情報は確認できませんでした。落下させたあとや、同じ条件で測った値が以前と明らかに違うときは、取扱説明書の窓口に点検を相談してください。

よくある質問

屋内の弱い風も測れますか

方式によります。熱線の冷え方で測る熱式は微風域に強く、空調の吹き出しや室内気流の確認に向きます。ベーン式は羽根が回らないと値が出ないため、ごく弱い風では0に近い表示のまま動かないことがあります。

雨の日や粉じんのある場所で使えますか

防塵防水の等級は機種ごとに違うので、取扱説明書の表記を確認してください。等級の記載がない機種は、濡らさない前提の設計だと考えて扱います。熱式はセンサー部が濡れると正しい値になりません。

測るたびに値が変わるのは故障ですか

自然風は常に変動しているので、同じ場所でも数字は動きます。位置と高さと向きを固定して複数回測り、それでも桁が違うほどばらつくようなら、羽根の軸の汚れやセンサーの状態を点検してください。

風速計はどの高さで測るのが正しいですか

目的で変わります。作業者が受ける風を知りたいなら作業している高さ、資材や仮設物への影響を見たいならその高さに合わせます。地面近くは摩擦で弱まるため、足元で測った値を高所の判断に使わないでください。

まとめ

風速計で測った値の信頼性は、計器の性能より先に、どこに立ってどの向きで構えたかで決まります。障害物と自分の体から離し、受感部を風に正対させ、瞬間値ではなく一定時間の平均と最大を控える。この3点を守るだけで、測り直すたびに数字が変わる状態からは抜け出せます。ぜひ本記事の構え方と記録の残し方を参考に、手持ちの機種の方式を確かめたうえで測ってみてください。

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