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風向風速計とは?風向きまで測れる機種が要る現場の条件

風速計を買えば風向きも分かる、とはなりません。ベーン式も熱式も、測っているのはセンサーに当たった風の速さだけで、その風がどちらから吹いてきたのかという情報は出てこないためです。風向きまで数値で出せるのは、風向計を組み合わせた風向風速計か、送受信の組み合わせで風の成分を取る超音波式に限られます。

表示の形も製品で分かれていて、北北東のような方位で出すものと、0〜360°の角度で出すものがあります。どちらで読むかを知らないまま買うと、表示の数字が何を指しているのか分からなくなります。本記事では、風速と風向きが別の量である理由・風向きまで出せる方式・方位表示と角度表示の読み分け・カタログの確認箇所を解説します。

GOOD DIY編集部

測る道具の選び方の専門メディア。レーザー墨出し器・水平器・ノギスから測量機器まで、メーカー公式資料で確認した仕様と廃番型番を掲載。カタログの数値の読み方から、自分の作業に合う機種の選び方を解説します。

※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。

風速計が測るのは速さだけで、風向きは別の量

風速はm/s(メートル毎秒)で表す量で、1秒間にどれだけの空気が流れたかを示します。ベーン式は羽根の回転数から、熱式は温めた熱線がどれだけ冷えたかから、それぞれ速さの大小を読み取る仕組みです。どちらの原理も「どれだけ強いか」しか出力しないため、同じ3m/sであれば南からの風でも北からの風でも表示は変わりません。

一方の風向きは、方位で表す量です。気象分野では風が吹いてくる側の方位で呼ぶのが慣習で、北風は北から南へ向かって吹く風を指します。北へ向かって進む風ではないので、ここを取り違えると記録した値の意味が逆になります。

速さと向きは別の量なので、測るセンサーも別に要ります。方式そのものの違いは風速計の3タイプの違いと選び方で解説していますが、風向きの有無という観点で見ると、ハンディタイプの大半は速さ専用だと考えて差し支えありません。

風向きまで出せる風速計はどのタイプか

風向きを数値で出す構成は大きく2つで、風向計を物理的に持つものと、複数方向の風の成分を計算で求めるものに分かれます。前者は矢羽根(やばね)が風下を向くことで方位を示す昔ながらの仕組みで、風杯型(ふうはいがた)の風速部と組み合わせた風向風速計として作られます。後者が超音波式です。

タイプ風速の測り方風向きの扱い向く場面
ベーン式羽根の回転数出ない吹き出し口やダクトの風速点検
熱式熱線の冷え方出ない微風域の環境測定
超音波式超音波の伝わり方風向きも出せる機種がある据え置きでの連続計測
風杯型+風向計風杯の回転風向計側で方位を出す気象観測、屋外の定点観測

超音波式は可動部がないぶん据え置きに向く

超音波式は羽根も風杯も持たないため、回転部の摩耗や砂じんによる固着がありません。屋外に置いて長期間回し続ける用途では、この構造の差が保守の手間を左右します。ただし価格は方式のなかで上がる側で、精度の表記も製品ごとに幅があるので、超音波風速計の精度と価格の差で条件を確認してから候補に入れてください。

風向きの表示は方位と角度で分かれる

風向きの表示方式は、北・北北東・北東と刻む方位表示と、北を0°として時計回りに数える角度表示の2つがあります。方位表示は目視で向きを把握しやすく、角度表示は記録データとして集計しやすいという違いがあり、両方を切り替えられる機種もあります。

どちらの表示でも基準になるのは本体の向きです。風向センサーは自分がどちらを向いているかを知らないので、設置するときに北へ合わせる作業が入ります。合わせ方は機種で異なるため、取扱説明書の設置手順を確認してください。三脚やポールに据えるときは、固定したあとに本体を軽く押して据わりがぐらつかないかを確かめてから計測に入ります。

読み取るときの注意として、風向きは風速以上に短い時間で振れます。1秒ごとの瞬間値だけを見ても一定しないので、一定時間の平均で判断するのが基本です。平均の取り方と測る高さで値がどう動くかは風速計の測り方と平均値の取り方で解説しています。

屋外の定点観測か室内の風量点検かで必要な機能が変わる

風向きの機能が要るかどうかは、測る目的から一意に決まります。気象観測や屋外での定点観測、建物まわりの風の流れを調べる用途では、速さだけ記録しても状況を説明できないので風向風速計が前提になります。建設現場で風の状態を把握する場合も、強さと向きの両方が判断材料になります。

反対に、空調の吹き出し口やダクトの風速点検では風の向きは最初から決まっているため、風向き機能はあっても使いません。この用途で必要になるのは、測定面の面積を入れて風量まで出せるかどうかです。該当する機能の有無はハンディ風速計の選び方で解説しています。

工場内の環境測定のように、人がほとんど感じない弱い気流を扱う場面では、向きよりも低風速側をどこまで拾えるかが先に問題になります。羽根を回す力が足りず反応しないことがあるので、その場合は熱式風速計の仕組みと注意点で扱っている方式を候補にしてください。

カタログで確認したいのは測定項目の欄

商品ページで最初に見るのは、仕様表の測定項目です。ここに風速・温度・湿度しか並んでいなければ、商品名に風向きを連想させる語が入っていても風向きは出ません。温度や湿度の表示が付いている機種は多いものの、これらは風向きとは無関係な別のセンサーによるものです。

風向風速計として売られているものでも、本体と風向センサーが別体になっていて、組み合わせや別売部品でセット内容が変わる構成があります。何が同梱されるのか、別途必要なものがないのかを注文前に確認してください。取扱いは店舗や時期で変わるので、在庫の見込みも含めて販売店に問い合わせるのが確実です。

風向きが出ない機種を選んでしまうと、向きの判断は吹き流しや煙を目で見る方法に戻ります。おおよその向きは分かっても、方位や角度として記録には残せません。

よくある質問

ハンディ風速計を手で振って、値が最大になる向きが風向きではないですか

大まかな見当をつける方法としては成り立ちますが、方位や角度の数値としては残せません。手持ちでは本体の向きそのものが安定しないうえ、風向きは短時間で振れるため、最大値が出た瞬間の向きがその場の代表値とは限らないためです。

北風は北へ向かって吹く風という意味ですか

逆です。風向きは風が吹いてくる側の方位で表すので、北風は北から吹いてくる風を指します。角度表示の0°も、北から吹いてくる状態を示します。

風向きはスマートフォンの天気アプリで代用できますか

広い範囲の傾向を知るには使えますが、観測点の値なので、目の前の建物や構造物のまわりで起きている風とは別の値です。建物際では壁に沿って流れが変わるため、その場で測る必要があるなら風向センサーを持つ機器が要ります。

まとめ

風速計の多くは速さだけを測る機器で、風向きを数値で出せるのは風向計を組み合わせた風向風速計か、超音波式の一部に限られます。表示は方位と角度の2タイプがあり、どちらも本体を北へ合わせてはじめて意味のある値になります。買う前に確かめるのは商品名ではなく仕様表の測定項目で、そこに風向きの記載がなければ出ません。ぜひ本記事の方式ごとの違いと確認箇所を参考に、自分の測る場面に必要な機能を見極めてください。

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