日置の接地抵抗計はどれ?FT6031とFT6380の違いと選び分け
接地抵抗計を日置電機(HIOKI)で探すとき、絶縁抵抗計やクランプメータのようにシリーズから1台を絞り込む作業にはなりません。販売店の現行一覧で確認できた日置の接地抵抗計はFT6031-90の1機種だけで、絶縁抵抗計がIR4051-10からIR5051-90まで5構成そろっているのとは事情が違います。
もう一つ混同が起きやすいのが社名の綴りです。電動工具のHiKOKI(工機ホールディングス)と日置電機のHIOKIは別会社で、日置電機がつくっているのは測定器です。
本記事では、FT6031-90という型番の読み方・IR/CM/PDで分かれる型番の規則・買う前に確かめる測定方式と校正証明書の有無を解説します。

GOOD DIY編集部
測る道具の選び方の専門メディア。レーザー墨出し器・水平器・ノギスから測量機器まで、メーカー公式資料で確認した仕様と廃番型番を掲載。カタログの数値の読み方から、自分の作業に合う機種の選び方を解説します。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
日置電機(HIOKI)はHiKOKIとは別会社の測定器メーカー
日置電機株式会社は電気測定器の国内最大手で、商社ではなく製造メーカーです。
接地抵抗計だけでなく、絶縁抵抗計・クランプメータ・検電器・検相器までを自社の型番で横断して持っています。
電気工事の竣工検査や定期点検では、絶縁抵抗を測り、接地抵抗を測り、相順を見て、電流をクランプで拾う、という流れで複数の測定器を持ち出します。
その一式を1社でそろえられることが、日置が指名で検索される理由のひとつです。
綴りの話に戻ると、HiKOKIは旧日立工機で、インパクトドライバーや丸ノコといった電動工具のブランドです。
1字違いのうえ、どちらも電気と工事の世界にいるため、通販サイトの検索窓で取り違えが起きます。
日置の製品を探すときは「日置電機」または「HIOKI」で検索し、工具ブランドの一覧に飛んでいないか確認してください。
接地抵抗計の現行機として確認できたのはFT6031-90だけ
日置の接地抵抗計で、販売店の現行一覧に載っていることを確認できたのはFT6031-90です。
頭のFTが接地抵抗計を表し、末尾の-90はワイヤレスセットの構成を示します。
この-90は絶縁抵抗計のIR5051-90やクランプメータのCM4141-90とも共通する記号なので、同じ本体でも付属品の構成が違うものが別型番で並ぶと考えてください。
FT6031-90の同梱品や測定方式の細部については、今回参照できた範囲では確認できませんでした。
日置の公式サイトがシステムメンテナンス中で、販売店ページとの照合ができていません。
補助接地棒の本数や対応する測定法は購入前に販売店か公式の仕様表で確かめてください。
選択肢が1機種となると、機種選びよりも先に「自分の現場で必要な測り方」を決めるほうが話が早くなります。
補助接地棒を打てる地面があるのか、それとも打てない場所で測るのかで必要な方式が変わるためです。
方式そのものの違いは接地抵抗計の3極法とクランプ式の違いで解説しています。
複数機種から選びたい場合は、共立電気計器の接地抵抗計の現行ラインナップと見比べると、構成の差がはっきりします。
型番の頭文字で測定器の種類が分かれ、末尾は構成違いを示す
日置の型番は規則が明快で、頭の記号を覚えると一覧の中から目的の測定器を拾えます。
| 型番の頭 | 測定器の種類 | 現行で確認できた例 |
|---|---|---|
| FT | 接地抵抗計 | FT6031-90 |
| IR | 絶縁抵抗計 | IR4051-10/IR4051-11/IR4052-51/IR5051 |
| CM | クランプメータ | CM3291/CM4141-50/CM4371-50/CM4003 |
| PD | 検相器 | PD3129/PD3129-10/PD3259-50 |
| 4桁数字のみ | 検電器・旧シリーズ | 3481/3480(検電器)、3280-10F(クランプ) |
クランプメータは「CM+4桁」が現行の主力ですが、3280のような4桁数字だけの旧シリーズも併売されています。
検電器の3481と3480はどちらも交流専用で、2機種が並んでいます。
なお「3288」という型番は検索で拾えるものの、今回確認した販売店の現行一覧には載っていませんでした。
現行品として扱わず、取扱いの有無を販売店に確かめてください。
クランプ側の選び方はクランプメーターの選び方の5つの軸で解説しています。
接地抵抗計と絶縁抵抗計を同時にそろえるならIR4051かIR4052
接地抵抗計を買う場面では、絶縁抵抗計も同時に検討することが多くなります。
日置の絶縁抵抗計で中心になるのがIR4051とIR4052で、この2機種は迷いやすい組み合わせです。
レンジ構成はどちらも新JIS認証の5レンジ(DC50/125/250/500/1000V)で、確度も±4%rdg.で共通です。
200mAの導通チェック、DC/AC電圧測定、コンクリート上1mからの落下に耐えるドロッププルーフ設計、高輝度白色LED照明も共通です。
電源は単3形アルカリ4本で、連続使用20時間、測定可能回数は1000回とされています。
違いは3点だけです。
コンパレータ判定結果の応答時間は、IR4051が約0.8秒、IR4052が約0.3秒です。
IR4052は別売のワイヤレスアダプタZ3210でスマートフォンやタブレットに測定値を転送でき、表示にバーグラフが付きます。
測定点数が多く、記録をそのまま端末に残したいならIR4052、1点ずつ目視で判定していく使い方ならIR4051で足ります。
IR4051の枝番は付属リードの違いで、IR4051-10がスイッチ無しリード、IR4051-11がスイッチ付きリードです。
手元を照らすライト付きテストリードはIR4051-11に標準付属します。
天井裏や盤内のように手元が暗い場所で測るなら-11を選んでください。
2つの測定器が何をどう測り分けているのかは接地抵抗計と絶縁抵抗計の測る対象の違いで解説しています。
買う前に確かめるのは測定方式と校正証明書の有無
補助接地棒を打てる現場かどうかで方式が決まる
接地抵抗計は本体の性能より先に、測り方が現場に合うかどうかで使えるか使えないかが決まります。
3極法は補助接地棒を2本打って測るため、土のある場所が要ります。
アスファルトやコンクリートに囲まれた引込柱、既設の接地線しか触れない点検では棒が打てません。
打てない前提ならクランプ式を検討することになりますが、クランプ式は多点接地が成立していることが使用の条件になります。
手順そのものは補助接地棒の打ち方と測定手順、方式ごとに数値がどう変わるかは3極法と簡易法で結果がどう変わるかで解説しています。
校正証明書が要るなら末尾の記号を見る
官公庁や元請けへの提出書類で校正証明書を求められる場合は、型番末尾の記号を確認してください。
日置では-50が校正証明書付などの構成違いを示し、絶縁抵抗計のIR4052-51は校正証明書一式付のモデルです。
接地抵抗計のFT6031-90で同じ構成が選べるかどうかは、今回参照した範囲では確認できませんでした。
証明書が必須の案件なら、注文前に販売店へ構成を指定して見積もりを取ってください。
校正は出荷時の値を保証するものなので、落下や水濡れのあとは測定値をうのみにせず、既知の抵抗で確認する習慣を付けておくと安心です。
よくある質問
日置の接地抵抗計にクランプ式はありますか
今回確認した販売店の現行一覧には、日置の接地抵抗計としてFT6031-90の1機種しか載っておらず、クランプ式と明記された機種は見当たりませんでした。補助極を使わずに測りたい場合は、クランプ式接地抵抗計の原理で成立条件を確認したうえで、各社の現行機を比べてください。
HIOKIとHiKOKIは同じ会社ですか
別の会社です。
HIOKIは日置電機株式会社で測定器のメーカー、HiKOKIは工機ホールディングス(旧日立工機)の電動工具ブランドです。
綴りが1字違いなので、通販サイトで検索するときはメーカー名の表示を確かめてください。
型番末尾の-90はどういう意味ですか
ワイヤレスセットの構成を示す記号です。
接地抵抗計のFT6031-90のほか、絶縁抵抗計のIR5051-90、クランプメータのCM4141-90やCM4001-90にも同じ-90が付きます。
本体が同じでも構成が違えば型番が変わるため、注文時は末尾まで含めて指定してください。
接地抵抗計と絶縁抵抗計は1台で兼用できますか
兼用できません。
接地抵抗計は接地極と大地の間の抵抗を、絶縁抵抗計は電路と大地の間の絶縁の良否を測る測定器で、加える電圧も測定原理も別です。
どちらも必要なら2台そろえてください。
絶縁抵抗計側の選び方は絶縁抵抗計の選び方の4つの軸で解説しています。
まとめ
日置電機(HIOKI)の接地抵抗計は、販売店の現行一覧で確認できた範囲ではFT6031-90の1機種で、機種を絞り込む作業より先に、補助接地棒を打てる現場かどうかで方式を決めるほうが実務に直結します。
型番はFTが接地抵抗計、IRが絶縁抵抗計、CMがクランプメータ、末尾の-90がワイヤレスセット構成という規則で並んでいるので、この読み方を覚えておくと一覧から目的の1台を拾えます。
公式サイトの仕様表が参照できる状態になったら、同梱品と校正証明書の構成は必ず照合してください。
ぜひ本記事の型番の読み方と確認項目を参考に、現場で使える1台を選んでください。



