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接地抵抗計の使い方|補助接地棒の打ち方と測定手順を解説

接地抵抗計の使い方で測定値を左右するのは、本体のボタン操作ではなく、補助極を打つ場所です。

3極法では被測定接地極から補助極を5〜10m間隔で一直線に離して打ち込みますが、この並べ方が崩れたり、補助極の刺さりが浅かったりすると、D種接地の判定に使う100Ωをまたぐほど値が動くこともあります。

日置のFT6031でも共立のKEW4300でも、本体側でやることは結線とボタン操作だけで、手順そのものに大きな違いはありません。

本記事では、3極法の測定手順と補助極の打ち方・結線を間違えたときに何が起きるか・クランプ式に持ち替えたときに変わる段取りを解説します。

GOOD DIY編集部

測る道具の選び方の専門メディア。レーザー墨出し器・水平器・ノギスから測量機器まで、メーカー公式資料で確認した仕様と廃番型番を掲載。カタログの数値の読み方から、自分の作業に合う機種の選び方を解説します。

※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。

接地抵抗計の使い方は補助極の打ち込みで決まる

3極法は、測りたい接地極(E)と、電流を流すための補助極(C)、電位を見るための補助極(P)の3本を使います。

EからPへ5〜10m、PからCへさらに5〜10m、合わせて10〜20mを一直線に確保するのが基本の並べ方です。

Pが近すぎるとEの電位の影響を受け、Cに寄りすぎると電流の影響を受けるため、どちらに偏っても値は正しく出ません。

測定に入る前に確かめること

  • 電池残量を確認する。表示が薄いまま測ると、途中で落ちて測り直しになります
  • 測定コードの被覆の傷とクリップの噛み具合を見る。断線しかけたコードは、値が高めに振れる原因になります
  • 地電圧(接地極に現れている電圧)を測る。機種によっては一定以上で測定自体ができません

補助極を打ってから読み取るまで

補助極は、地面に対してまっすぐ、頭が少し残る程度まで打ち込みます。

斜めに入れると接触面積が稼げず、補助接地抵抗が上がります。

打ち終わったらEに緑、Pに黄、Cに赤のコードをつなぎ、端子の色とクリップの色を1本ずつ目で追って確認してください。

結線が済んだら測定ボタンを押し、表示が動かなくなってから読み取ります。

押した直後の数値は変動の途中なので、そこで記録すると再現しない値が残ります。

3極法と簡易法で結果がどう変わるかは接地抵抗計の測定方法の解説で扱っています。

結線を間違えるとどうなるか

いちばん怖いのは、値が大きく外れることではなく、もっともらしい値が出てしまうことです。

接地線を分電盤や機器につないだまま測ると、その建物の他の接地極と並列になり、実際より低い抵抗値が表示されます。

100Ωを超えているはずの不良な接地極が、数十Ωで合格したように見えるわけです。

測る前に接地線を切り離すのは、この並列経路を断つためです。

切り離す作業そのものにも手順があります。

接地線は故障時に電流が流れる経路なので、通電中の機器につながったまま外すと、外した瞬間に人が経路の代わりになる危険があります。

電源を落とせる回路かどうかを先に確かめ、落とせないなら接地線を外さずに測れる方式へ切り替えてください。

PとCを入れ替えた場合は、値が明らかにおかしくなるか、エラー表示で止まる機種が多く、見逃しにはつながりにくい間違いです。

ただしEだけ別の接地極に噛ませていた、という取り違えは表示では分かりません。

複数の接地端子が並ぶ盤では、どの端子に噛ませたかを写真で残しておくと、あとから確認できます。

使い方でつまずく場面と直し方

補助極が刺さらない

アスファルトや土間コンクリートの上では、補助極を打ち込めません。

土が出ている部分まで測定コードを延ばすのが基本の逃げ道ですが、どうしても取れないときは、散水した地面に金属板や濡れた布を敷いて補助極の代わりにする方法もあります。

いずれにしても補助接地抵抗は高めになるので、エラーが出るか値が安定しないかで判断してください。

表示が安定しない

近くに大きな電力設備があると、地面に流れている迷走電流の影響で数値が揺れます。

測定周波数を切り替えられる機種なら周波数を変え、それでも揺れるなら補助極の位置を数m動かして再測定します。

地電圧が高いまま測ろうとしている場合も、同じように数値が落ち着きません。

一直線に並べられない

敷地が狭く、EとPとCを直線に置けないことはよくあります。

やむを得ず角度を付けるなら、EからPとCがなす角はできるだけ開かず、EとCを結んだ線の近くにPを置くようにしてください。

直角に近い配置にすると、電流が作る電位の分布からPが外れ、値が低く出ます。

それも無理な現場では、既設の低抵抗な接地極を基準にする簡易法か、クランプ式に切り替えることになります。

必要な道具と、代用がきくもの

3極法で欠かせないのは、本体のほかに補助極2本と測定コード3本です。

ほとんどの機種では付属品として一式が付いており、コードは5m・10m・20mのように長さごとに色分けされています。

延長したくなったときに市販の電線で継ぐと、接続部の接触抵抗が測定値に乗るため、延長コードはメーカー純正の設定があるものを使ってください。

そのほかに現場で要るのは、補助極を打つハンマー、端子の汚れを落とすワイヤーブラシ、乾いた地面に撒く水、それに手袋です。

接地端子は酸化被膜や塗装が乗っていることがあり、クリップを噛ませただけでは導通が取れません。

ブラシで金属面を出してから噛ませるだけで、値が落ち着くことがあります。

補助極も測定コードも不要にできるのがクランプ式で、このタイプは挟むだけで測れます。

ただし後述のとおり使える条件が限られるため、3極法の道具を手放す代わりにはなりません。

どちらの方式を主に使うかで本体選びも変わるので、これから買う段階なら3極法とクランプ式の違いと選び方を先に読んでおくと、付属品の過不足で迷わずに済みます。

測定の頻度はいつか

自家用電気工作物では、事業者が定めた保安規程の点検周期に従います。

一般的には年次点検の項目に入っていますが、周期は設備の種類や規程の内容で変わるため、一律に「年1回」と言い切れるものではありません。

自分の現場での周期は、規程と点検表を確認してください。

周期とは別に、測っておきたい場面があります。

接地工事を施工した直後の確認、漏電遮断器が原因不明で動作したとき、近くに落雷があったあと、それから掘削や外構工事で接地極の周囲を触ったあとです。

接地抵抗は土の含水率で変わるので、乾燥しきった時期に測った値がその年の最大値に近いと考えておくと、判定に余裕を持たせられます。

測定日の天候と、直近の降雨の有無を記録に残しておくと、翌年の値と比べたときに変動の理由が分かります。

クランプ式では接地抵抗計の使い方が入れ替わる

クランプ式は、接地線を挟むだけで測れます。

補助極を打たず、接地線を切り離さず、通電したままで測れるので、3極法で手間のかかる部分がまるごと省けます。

点検で何十か所も回る用途では、この差が作業時間にそのまま出ます。

その代わり、使える条件があります。

クランプ式が測っているのは、挟んだ接地極から大地を通って他の接地極へ戻る経路全体の抵抗で、戻り道になる他の接地極が複数あることが前提です。

電柱の多重接地のように並列の接地が十分にある場所では測れますが、接地極が1本しかない単独接地では、戻り道がないため正しい値が出ません。

新設した接地極の合否を見る場面も、3極法が基本になります。

なぜ補助極なしで成立するのかはクランプ式接地抵抗計の原理で解説しています。

挟む位置にも注意が必要です。

分岐したあとの枝線を挟むと、その枝の分しか見ていないことになります。

接地極へ向かう幹線で、かつ他の電線を巻き込まない位置を選んでください。

よくある質問

接地抵抗計と絶縁抵抗計は兼用できますか

できません。

接地抵抗計は接地極と大地の間の抵抗を、絶縁抵抗計は電路と大地の間の絶縁を測る機器で、測る対象も加える電圧もまったく違います。

両方の機能を1台に持つ製品はありますが、その場合でも測定モードを切り替えて使います。

違いは接地抵抗計と絶縁抵抗計の比較で解説しています。

測定値が0.00Ωと表示されるのはなぜですか

コードの結線を疑ってください。

EとPを同じ端子に噛ませていたり、クリップどうしが触れていたりすると、極端に低い値になります。

表示がゼロ付近で固まるときは、いったん全部外して結線をやり直すのが早いです。

雨の日に測っても問題ありませんか

測定自体はできますが、土が湿っている分だけ値は低めに出ます。

合否を判定する測定なら、乾いた条件で測ったほうが安全側の数値になります。

あわせて、濡れた場所での作業は感電のリスクが上がるので、手袋と足元の絶縁を確保してください。

補助極を打つ場所の地面が砂利でも測れますか

砂利層は乾いていると補助接地抵抗が高くなり、エラーや数値の不安定につながります。水を撒いてから打ち込むか、土が露出している場所まで測定コードを延ばしてください。

どのメーカーの接地抵抗計でも手順は同じですか

3極法の結線と補助極の配置は共通です。

違いが出るのは地電圧の表示方法、測定周波数の切り替え、エラー表示の出し方といった本体側の仕様なので、機種ごとの差は取扱説明書で確かめてください。

日置の機種についてはFT6031とFT6380の違い、共立の機種についてはKEW4300ほか現行機の違いで解説しています。

まとめ

接地抵抗計の操作そのものは、結線してボタンを押すだけで終わります。

値の信頼性を決めているのは、補助極を一直線に5〜10m間隔で打てたか、接地線を切り離してから測ったか、表示が安定するまで待ったかという3点で、ここを省くと実際より良い値が出てしまい、不良な接地極を合格にしてしまいます。

ぜひ本記事の手順と失敗の直し方を参考に、測定日の天候まで残る記録を取ってください。

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