共立電気計器の接地抵抗計はどれ?KEW4300ほか現行機の違い
共立電気計器の接地抵抗計を選ぶとき、最初に決まるのは精度でもBluetooth対応でもなく、補助接地棒を打てる現場かどうかです。現行の接地抵抗計は10機種ありますが、KEW 4300とKEW 4300BTだけはクランプ式の簡易接地抵抗計で、KEW 4105DLのように補助接地棒を打って測る機種とは測定方式そのものが違います。
そのうえ型番には「KEW 4105DL」と「MODEL 4102A」の2タイプの表記が混ざっていて、一覧を並べただけでは新旧の区別も付きません。本記事では、共立の接地抵抗計10機種のタイプ分け・型番末尾のBT/DL/Hが示す機能・買う前に確かめたい付属品と校正を解説します。

GOOD DIY編集部
測る道具の選び方の専門メディア。レーザー墨出し器・水平器・ノギスから測量機器まで、メーカー公式資料で確認した仕様と廃番型番を掲載。カタログの数値の読み方から、自分の作業に合う機種の選び方を解説します。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
共立の接地抵抗計は型番の4000番台にまとまっている
共立電気計器株式会社は、絶縁抵抗計・接地抵抗計・クランプメータ・検電器・検相器を自社で製造している電気測定器のメーカーです。
器種は型番の先頭の数字帯で分かれていて、2000番台がクランプメータ、3000番台が絶縁抵抗計、4000番台が接地抵抗計、5000番台が検電器、8000番台が検相器になります。
製品一覧で4000番台だけを拾えば接地抵抗計に絞り込めるので、器種をまたいだ型番の取り違えは起きにくい並びです。
表記は、KEWが付くものとMODELが付くものの2タイプが併存しています。
KEWが新しい表記で、MODELは従来からの表記が残ったものですが、MODEL 4102AもMODEL 4200も現行の製品一覧に載っているので、MODELが付いているから旧型だという読み方はできません。
中古や在庫品を探すときにここを取り違えると、現行機を候補から外すことになります。
なお4000番台と3000番台は、どちらも電気設備の点検で使うものの測る対象が別です。2台を同時に揃えるつもりなら、先に接地抵抗計と絶縁抵抗計の違いで解説している測定対象の差を押さえておくと、どちらを先に買うかで迷いません。
3極法とクランプ式で、選ぶ機種が入れ替わる
KEW 4300とKEW 4300BTは「簡易接地抵抗計」という名前のとおりクランプ式で、接地線にクランプを挟むだけで測れます。
一方のKEW 4105DL系は補助接地棒を2本打って測る3極法です。
同じ接地抵抗計として並んでいても、この2つは互いの代わりになりません。
クランプ式は接地極が複数つながった環境を前提にした測り方なので、単独接地では値が得られないことがあります。
方式ごとの前提条件は3極法とクランプ式の違いと選び方の軸で解説しています。
| シリーズ | 型番に表れている仕様 | 向いている人 |
|---|---|---|
| KEW 4300/KEW 4300BT | クランプ式の簡易接地抵抗計。BTはBluetooth通信対応 | 接地線を外せない設備、補助極を打つ地面がない現場 |
| KEW 4105DL/KEW 4105DLBT | 3極法。DLはデータロギング、BTはBluetooth通信対応 | 測定値を記録として残す定期点検 |
| KEW 4105DL-H/KEW 4105DLBT-H | 上記に高耐圧仕様のHが付いたもの | 耐圧の条件が指定されている測定 |
| KEW 4202/MODEL 4102A/MODEL 4102A-H/MODEL 4200 | 現行機。4102A-Hは高耐圧仕様。通信・ロギングの記号は付かない | 測定値をその場で読めれば足りる作業 |
この4シリーズのうち、KEW 4202・MODEL 4102A・MODEL 4200の測定方式については公開情報で裏が取れませんでした。型番の数字から方式は読み取れないため、製品ページの測定方式の欄を見てから決めてください。
用途別に見た、共立の接地抵抗計の噛み合わせ
接地線を外せない設備ならクランプ式の4300系
稼働中の設備で接地線を切り離せない、あるいは接地極の周囲がコンクリートで補助極を打てない。
この2条件のどちらかに当てはまるなら、KEW 4300またはKEW 4300BTが候補になります。
測定の準備が挟むだけで済むぶん、点検箇所が多い定期巡回では時間差が大きく出ます。
ただし使える条件が限られるので、クランプ式接地抵抗計の原理で解説している成立条件を先に確認してください。
補助接地棒を打てるならKEW 4105DL系の3極法
地面に補助接地棒を打てる現場で、竣工時の測定や記録に残す点検をするなら3極法の機種になります。
KEW 4105DL系はDLのデータロギングで測定値を本体に蓄えられるため、測るたびに紙へ書き写す手間が減ります。
打ち込み位置と間隔の取り方で値が変わるので、手順は補助接地棒の打ち方と測定手順で解説しています。
同じ接地極を両方の方式で測ったとき
3極法とクランプ式では、同じ接地極を測っても同じ数字にならないことがあります。
測っているものが違うためで、どちらかが壊れているわけではありません。
数字の差がどこから出るのかは3極法と簡易法で結果がどう変わるかで解説しています。
型番末尾のBT・DL・Hが示す機能
共立の型番は、末尾のアルファベットで機能が分かる付け方になっています。
BTはBluetooth通信対応、DLはデータロギング、Hは高耐圧仕様で、接地抵抗計でHが付くのはKEW 4105DL-H系とMODEL 4102A-Hです。
記号は重ねて付くので、KEW 4105DLBT-Hはデータロギングと通信と高耐圧の3つを備えた型番という読み方になります。
似た位置に付くRは、クランプメータのリニューアル機を示す記号で、接地抵抗計の型番には使われていません。KEW 2300Rのような2000番台でRを見かけても、接地抵抗計の並びには出てこないと考えてください。
なおBT付きで何ができるかは、接続するアプリや対応端末によって変わります。
測定値をスマートフォンへ送ること自体が目的なら、対応アプリと動作環境の記載を製品ページで確かめてから選んでください。
ロギングだけで足りるならDLのみの型番でまかなえるので、通信まで必要かどうかは記録の提出方法で決まります。
共立の接地抵抗計を買う前に確かめたい3点
最初に見るのは測定方式です。
クランプ式か3極法かで現場での使い方が変わり、ここを外すと機能の差は意味を持ちません。
商品ページでは「簡易接地抵抗計」という表記が付いているかどうかが目印になります。
次に付属品の欄を見てください。
3極法の機種は補助接地棒と測定コードが要りますが、同梱されるか別売かは機種とセット内容で異なります。
コードの長さも測定の段取りに関わるので、本体だけの型番と測定コードを含むセット型番が並んでいるときは、中身の違いを確認してから選びます。
3つ目は校正の扱いです。
点検報告書に添える測定なら、校正証明書やトレーサビリティ体系図が要るかを先に確認しておくと、納品後に出し直す手間がなくなります。
共立電気計器の校正受付の具体的な窓口と費用については確認できませんでした。
購入店かメーカーへ問い合わせて見積もりを取ってください。
中古で探す場合に見る箇所は中古の接地抵抗計で確認したい4点で解説しています。
よくある質問
MODELが付く型番は旧型ですか
旧型とは限りません。
MODEL 4102A・MODEL 4102A-H・MODEL 4200は現行の接地抵抗計の一覧に載っています。
KEWが新しい表記で、MODELは従来からの表記が残っているという関係です。
KEW 4300とKEW 4105DLはどちらを選ぶべきですか
接地線を外せるかどうかで決まります。
外して補助接地棒を2本打てるならKEW 4105DL系の3極法、稼働中で外せない、または補助極を打てない舗装面ならクランプ式のKEW 4300系です。
測定方式が違うため、機能の多さでは比べられません。
接地抵抗計と絶縁抵抗計を1台で兼ねられますか
測る対象が別なので、別の器種として揃えます。
共立では接地抵抗計が4000番台、絶縁抵抗計が3000番台に分かれています。
絶縁抵抗計側の選び方は絶縁抵抗計とはで解説しています。
BT付きとBTなしで測定の精度は変わりますか
BTは測定値を外部へ送るための通信機能を指す記号で、測定そのものの仕様を表すものではありません。精度の値は機種ごとに仕様表へ記載されているので、BTの有無ではなく仕様表の数値で比べてください。
まとめ
共立の接地抵抗計は4000番台に10機種が並びますが、まず分かれるのはクランプ式のKEW 4300系と、補助接地棒を打つKEW 4105DL系の3極法という測定方式です。
機能の差を表すBT・DL・Hを読むのは、方式が決まってからで間に合います。
KEW 4202・MODEL 4102A・MODEL 4200の方式は本記事では確認できなかったので、製品ページの測定方式の欄に当たってください。
ぜひ本記事のタイプ分けと型番の読み方を参考に、自分の現場で接地線を外せるかどうかから候補を絞ってみてください。



