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コンベックスの使い方|爪のかかりで0.5mm変わる測り方

コンベックスの使い方で最初に決まるのは、テープをどこまで伸ばすかではなく、先端の爪をどう当てるかです。市販のコンベックスの多くは0点補正移動爪で、爪は爪の厚さぶんだけ前後に動くように作られています。端に引っ掛けて測るときは爪が手前へ出て、面に押し当てて測るときは奥へ引っ込み、どちらの測り方でも同じ値になる仕組みです。逆に言えば、爪を強く押さえつけたり、変形した爪のまま使ったりすると、この移動量が成り立たなくなって1mm単位のずれが出ます。本記事では、押し当てと引っ掛けを測り分ける手順・テープのたるみで寸法が長く出る理由・湾曲テープのコンベックスがJCSS校正の対象外になる点を解説します。

GOOD DIY編集部

測る道具の選び方の専門メディア。レーザー墨出し器・水平器・ノギスから測量機器まで、メーカー公式資料で確認した仕様と廃番型番を掲載。カタログの数値の読み方から、自分の作業に合う機種の選び方を解説します。

※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。

コンベックスの使い方は爪の当て方で変わる

測る対象のどちら側に基準があるかで、爪の使い方が二通りに分かれます。どちらを使うかを先に決めてから伸ばすと、読み直しの手間がなくなります。

外側の寸法を測るとき

板の木口や柱の角など、端が立っている相手には爪を引っ掛けます。爪のフックを端面に掛けたら、テープが斜めにならないよう当たり面に沿わせたまま引き出し、読む位置でロックボタンを押さえて固定してください。引っ張る力は爪が外れない程度で十分で、強く引くとテープが伸び方向に張って読み値が小さく出ます。

内側の寸法を測るとき

壁から壁、枠の内側といった相手では、爪を面に押し当てて測ります。爪は密着させるだけにとどめ、本体ごと押し込まないでください。ケース背面に本体の長さが印字されている機種なら、読んだ値にその寸法を足せば内寸が出ますが、印字のない機種では押し当て測りのほうが確実です。

読んだあとの戻し方

ロックを解除する前にテープへ手を添え、勢いを殺しながら巻き取ります。手を離したまま戻すと爪が本体に叩きつけられて曲がり、そのあとの測定すべてに誤差が乗ります。コンベックスそのものの構造や選び方はコンベックスとメジャーの違いと選び方の5つの軸で解説しています。

コンベックスの爪を押さえつけると寸法が狂う

0点補正移動爪のがたつきは、不良ではなく設計上の遊びです。ところがこの遊びは爪の厚さぶんしか見込まれていないため、押し当てのときに本体を壁へ押し付けると、爪が奥へ入りきった状態からさらにテープが撓んで、実際より短い値が出ます。引っ掛け測りでは逆に、爪のフックが開き気味になっていると手前へ余分に出て、長い値が出ます。

狂っているかどうかは、同じ箇所を押し当てと引っ掛けの両方で測って確かめられます。二つの値が一致しないなら、爪の変形かリベットの緩みを疑ってください。シンワ測定は精度の±表記について、±0.3mmなら最大0.6mmの差が出ると説明しています。爪一つの曲がりは、この許容差をあっさり超える量のずれを生みます。

木工の留め加工や建具のように、1mmの差が仕上がりに出る作業では、測り方を途中で切り替えないことも大切です。一本の部材の寸法を出すあいだは、押し当てなら押し当てで通してください。

測り損ないの多くはテープのたるみから出る

コンベックスのテープが幅方向に湾曲しているのは、伸ばしても真っすぐ保つためです。この直立性には限界があり、長く出すほど自重で垂れ下がります。垂れたテープで測ると、経路が弧を描くぶん読み値は実際の距離より長く出ます。

床や天井の長い寸法を取るなら、テープを宙に浮かせず面に沿わせてください。それでも届かない距離や、斜めに渡さざるを得ない場面では、コンベックスではなく巻尺に替えたほうが結果が安定します。どの長さから持ち替えるかは測る対象で変わるので、巻尺を30mと50mのどちらにするかの判断もあわせて確認しておくと迷いません。

もう一つ起きやすいのが目盛の読み違いです。コンベックスには尺目盛を併記した機種があり、1尺は10/33mに換算されるため、メートル目盛と並んだ数字を取り違えると数センチ単位で外します。尺目盛が要らない作業なら、メートル目盛だけの機種を選んでおくほうが安全です。

湾曲テープと平テープで使い方が変わる

コンベックスと巻尺は、テープの断面が違うだけで用途が分かれます。湾曲したコンベックスは直線を一人で測るのに向き、平らな巻尺はテープが曲がるぶん、円周や曲面に沿わせて測れます。巻尺はテープ自体も長く、コンベックスでは届かない距離を測れます。

この違いは校正にも及びます。シンワ測定のフィットギアは、極立やライトギアを含めて湾曲テープのためJCSS校正の対象外で、受けられるのは一般校正だけです。鋼製巻尺は同社の取り扱いがないものの、JCSS校正そのものには対応しています。JCSS校正の証明書が社内規定で必要な現場では、コンベックスだけで済ませられない場面が出てきます。

精度の表示も機種で分かれます。フィットギアはスマートギアと比べてメートル目盛がJIS1級で、摩耗に強いナイロンコートテープを使っています。JISマーク解釈集では目量を1mm・2mm・5mm・10mm・20mm・50mm・100mmのいずれかとすると規定しており、これ以外の目量を足した目盛はJISマーク品として認められません。鋼製巻尺のJIS1級の精度では、温度による伸びの扱いまで解説しています。

校正証明書は買っただけでは付いてこない

校正の周期に決まりはありません。シンワ測定も、使用頻度や社内のルールで決めるものだと説明しています。毎日コンクリートの上で使う一本と、年に数回だけ棚を作るために出す一本を、同じ間隔で点検する理由はないわけです。

校正証明書についても、有効期限は設定されていません。通常の購入には付属せず、必要なら有償で別途依頼します。対象かどうかは製品情報のアイコンで分かり、アイコンのない製品では証明書を発行できません。証明書を前提に購入するなら、注文前にその表示を確かめてください。

日常の手入れは、テープに付いた砂や粉じんを拭き取るところからで足ります。水で洗えるのはテープとバネがステンレス製のタフギアHGシリーズで、そうでない機種を水に浸すとバネが錆びて巻き取らなくなります。

よくある質問

爪がぐらぐらするのは壊れたからですか

多くは正常です。0点補正移動爪は、押し当てと引っ掛けの差である爪の厚さぶんだけ動くように作られています。ただし爪が斜めに曲がっていたり、動く量が明らかに大きかったりする場合は精度が落ちているので、同じ箇所を両方の測り方で測って一致するか確かめてください。

JIS1級と書かれていないコンベックスは使えませんか

普段の寸法取りには使えます。シンワ測定のコンベックスでも、製品ページにJISの記載がある機種とない機種に分かれています。社内の検査や提出書類で等級を問われる作業にだけ、JIS1級表示のある機種を選んでください。

内寸を測るとき本体の寸法を足す方法と押し当てる方法のどちらが正確ですか

押し当てて測るほうが誤差要因が少ないです。本体の寸法を足す方法は、ケース背面の印字を読み違えるとそのまま誤差になります。押し当てるときは、爪を面に密着させるだけで本体を押し込まないようにしてください。

コンベックスで部材の円周は測れますか

湾曲したテープは曲面に沿わないため向いていません。円周や曲線には平テープの巻尺を使います。テープの材質によって伸びや耐久が変わるので、巻尺のテープの材質とガラス繊維とスチールの違いを見てから選ぶと外しません。

まとめ

コンベックスは、爪を引っ掛けるか押し当てるかを先に決め、その測り方で一本の部材を通すのが基本です。爪を押し込まない、テープを宙でたるませない、戻すときに手を添える。この三つを守るだけで、1mm単位のずれはかなり減ります。長い距離や曲面は巻尺の領分で、JCSS校正が要る現場なら湾曲テープのコンベックスでは代用できません。ぜひ本記事の爪の当て方とたるみの扱いを参考に、手元の一本を測り直してみてください。

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