シンワ測定のコンベックスはどう?ソフトとパーフェクト
シンワ測定のコンベックスは、製品名の末尾がどれも「ギア」で揃っているため、並んだ状態では何が違うのか分かりません。分かれているのはテープの素材と、メートル目盛がJIS1級の表示を持つかどうかの2点です。同社の説明では、フィットギアはスマートギアに比べてメートル目盛がJIS1級で、摩耗に強いナイロンコートテープを使います。テープとバネがステンレス製で水洗いできるのはタフギアHGシリーズだけなので、水や泥を浴びる作業なら候補はここに絞られます。
本記事では、ギア系シリーズの違い・JIS1級表示と校正証明書の関係・爪とロックの確認箇所を解説します。

GOOD DIY編集部
測る道具の選び方の専門メディア。レーザー墨出し器・水平器・ノギスから測量機器まで、メーカー公式資料で確認した仕様と廃番型番を掲載。カタログの数値の読み方から、自分の作業に合う機種の選び方を解説します。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
シンワ測定のコンベックスはテープと目盛で分かれる
シンワ測定株式会社は水平器・曲尺・直尺からコンベックスまで扱う測定工具の総合メーカーで、コンベックスは同社の計測ラインのなかの一品目という位置づけです。同社はコンベックスと巻尺を、テープの形で区別しています。コンベックスは金属テープが幅方向に湾曲しているので伸ばしても真っすぐ保て、巻尺はテープが平らで曲がりやすいため直線以外の長さを測るのに向く、という説明です。コンベックスとメジャーの違いでは、この湾曲がどこで差になるかを解説しています。
そのうえでシンワのコンベックスを見比べると、仕様欄で差が出るのはテープの表面処理と目盛の等級です。巻尺のJIS規格はJIS B 7512で、機械計測のJIS一覧では現行版が2018年版とされ、1級と2級の等級があります。コンベックスルールも広幅巻尺とあわせてこの規格の試験対象に含まれます。シンワのコンベックスでは「メートル目盛がJIS1級」と表示される機種と、製品ページにJISの記載がない機種が分かれているため、ここが上位と下位の区切りになります。なお目量はJISマーク解釈集で1mm・2mm・5mm・10mm・20mm・50mm・100mmと規定されていて、規格外の目量を足した目盛はJISマーク品として認められません。
コンベックスのシリーズ名にある「ギア」が示すもの
シンワのコンベックスは、フィットギア・スマートギア・タフギアのように末尾が共通しているので、名前だけでは序列が分かりません。性格の差は公式Q&Aで説明されている範囲に限ると、次の3タイプに整理できます。
| シリーズ | 確認できている特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| フィットギア | メートル目盛がJIS1級。摩耗に強いナイロンコートテープ | 毎日使って目盛の等級とテープ寿命を優先する人 |
| スマートギア | フィットギアと比べると、JIS1級表示とナイロンコートの説明がない | 使用頻度が低く、安い側で足りる人 |
| タフギアHG | テープとバネがステンレス製で水洗いできる | 水・泥・粉じんがかかる場所で使う人 |
「極立」や「ライトギア」もフィットギアに含まれるものとして扱われています。ライトギアはRightGearの表記で、Rightは「正確」の意味だと同社が説明しています。カタカナ表記だけを見ると明るさや軽さを連想しますが、そちらの意味ではありません。この3タイプの外にもテープ長やケース形状の違う型番が並ぶので、同じシリーズ名でも仕様欄のJIS表示は1点ずつ確認してください。
水や泥がかかる作業かどうかで候補は絞れる
屋外・水場で使う場合
外装や土木、設備の改修のように道具が濡れる作業なら、水洗いできるタフギアHGシリーズが前提になります。テープとバネがステンレス製という構造上の理由があるため、同じシンワでも他シリーズを洗って代用する考え方は取れません。ワンタッチ式ホルダーの品番80825がタフギアシリーズに対応しているので、腰からの抜き差しを前提に組むならホルダー側も合わせて選べます。取り付け方式の違いはコンベックスホルダーの選び方で解説しています。
内装・造作で毎日使う場合
屋内中心で、1日に何十回も引き出す使い方ならフィットギアです。ナイロンコートはテープ先端の摩耗対策で、目盛が擦れて読めなくなるまでの時間を延ばす仕様になります。メートル目盛のJIS1級表示もこちらに付くため、寸法の根拠を社内で説明する必要がある仕事とも噛み合います。
家庭のDIYで年に数回の場合
棚の取り付けや家具の採寸が目的なら、スマートギアで困る場面はほとんどありません。測る相手が直線ではなく、人体や曲面、あるいは20mを超える距離になるならコンベックスでは届かないので、巻尺の30m・50mの選び方で扱っている平テープの製品に切り替えてください。
コンベックスの校正証明書は別料金で後から取る
JIS1級の表示があることと、校正証明書が付いてくることは別の話です。シンワ測定の説明では、校正証明書は通常の購入には付属せず、有償で別途依頼します。証明書に有効期限はなく、校正周期の決まりもないため、どのくらいの間隔で出すかは使用頻度や社内のルールで決めることになります。
依頼できる校正にはJCSS校正と一般校正の2タイプがあり、対象かどうかは製品情報のアイコンで判別できます。アイコンがない製品は校正証明書そのものを発行できません。ここで注意したいのが湾曲テープの扱いで、フィットギア(極立・ライトギアを含む)はテープが湾曲しているためJCSS校正の対象外とされ、一般校正なら対応できるという区分になっています。JCSSの証明書が要る現場では、コンベックスを根拠にできないと考えてください。鋼製巻尺は同社の取り扱いがありませんが、鋼製巻尺自体はJCSS校正を受けています。
精度表記の読み方も押さえておくと見積もりの判断が早くなります。同社は±の表記について、±0.3mmなら最大で0.6mmの差が出ると説明しています。実際の長さが10.8mmなら10.5mmから11.1mmまでが範囲内という読み方で、直尺の許容差は20℃が基準です。許容差は片側の数値ではないので、上限と下限を足した幅で考えてください。
爪とロックの作りは売り場で手を当てて確かめる
0点補正移動爪が動くかどうか
テープ先端の爪は、押し付けて測るときと引っ掛けて測るときで爪の厚さぶんの差が出ます。これを打ち消すために爪の位置がわずかに動く仕組みが0点補正移動爪で、シンワもこの名称で説明しています。買ったあとに爪のガタつきを不良と勘違いしやすいところなので、動く前提の部品だと理解しておくと扱いを誤りません。ただし爪が曲がったまま使うと補正量が合わなくなるため、落としたあとは手近な定規と突き合わせて端の値を確かめてください。
目盛の種類とJIS表示の記載
尺目盛付きを選ぶなら、1尺が10/33mで、製品に書かれた「尺相当」は尺をメートルに換算した値だという点を押さえておきます。和室や既存建物の採寸では尺が残っているので、換算を暗算せずに済む利点があります。メートル目盛のJIS1級表示は製品ページの仕様欄に書かれているかどうかで判断でき、記載がない機種を1級と推定することはできません。
修理の窓口は、シンワサービスセンター(0120-305143)に直接連絡する形で、問い合わせメールフォームも用意されています。修理費用や購入店を経由する必要があるかどうかは公開情報に記載がなく、確認できませんでした。他社と比べたい場合は、ネオロックの型番体系を扱ったKDSのコンベックスの評判や、セフ対応を軸にしたタジマのコンベックスの型番の選び方とあわせて見ると、仕様欄のどこに差があるか分かります。
よくある質問
フィットギアとスマートギアはどちらを選べばいいですか
毎日引き出す使い方ならフィットギアです。メートル目盛がJIS1級で、摩耗に強いナイロンコートテープを使う点がスマートギアとの違いとして説明されています。年に数回の採寸ならスマートギアで足ります。
シンワのコンベックスは水で洗えますか
水洗いできるのはテープとバネがステンレス製のタフギアHGシリーズです。他のシリーズは水洗いを前提とした仕様の説明がないため、濡れた場合は拭き取って乾かしてください。
買ったときに校正証明書は付いてきますか
付いてきません。有償で別途依頼する扱いで、対象かどうかは製品情報のアイコンで分かります。アイコンがない製品は発行できず、フィットギアは湾曲テープのためJCSS校正の対象外で、一般校正での対応になります。
校正はどのくらいの間隔で出せばいいですか
周期の決まりはありません。使用頻度や社内のルールで決めることになり、校正証明書そのものにも有効期限は設定されていません。
コンベックスと巻尺はどちらを買うべきですか
測る相手で分かれます。テープが湾曲して伸ばしても真っすぐ保てるコンベックスは一人で直線を測る作業向き、テープが平らな巻尺は曲線や長い距離向きという区別です。
まとめ
シンワ測定のコンベックスで候補を絞るときは、まず水や泥がかかるかどうかでタフギアHGかそれ以外かを決め、残った中でメートル目盛のJIS1級表示とナイロンコートテープが要るならフィットギア、使用頻度が低いならスマートギアという順で見ていくと迷いません。校正証明書は購入時には付かず、湾曲テープのコンベックスはJCSS校正の対象外で一般校正のみという制約もあります。ぜひ本記事のシリーズの違いと校正の対象範囲を参考に、使う場所から型番を絞ってください。
