共立電気計器の絶縁抵抗計|KEWシリーズの違いと選び分け
共立電気計器の絶縁抵抗計を型番で探すと、KEW 3125BのようなKEW表記と、MODEL 3147AのようなMODEL表記が並びます。
MODELのほうが古い機種に見えますが、どちらも現行のラインナップに載っている表記で、新旧を分ける印ではありません。
候補を絞るときに見るのは、頭の数字と末尾のアルファベットです。
3000番台なら絶縁抵抗計、末尾のBTならBluetooth対応というように、型番そのものが器種と機能を示しています。
本記事では、共立の型番の読み方・絶縁抵抗計15機種の絞り込み方・4000番台の接地抵抗計と混同しやすい点を解説します。

GOOD DIY編集部
測る道具の選び方の専門メディア。レーザー墨出し器・水平器・ノギスから測量機器まで、メーカー公式資料で確認した仕様と廃番型番を掲載。カタログの数値の読み方から、自分の作業に合う機種の選び方を解説します。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
共立電気計器の絶縁抵抗計は、頭の数字で器種が分かれる
共立電気計器株式会社は絶縁抵抗計の専業ではなく、接地抵抗計・クランプメータ・検電器・検相器まで自社で製造している電気測定器の総合メーカーです。器種が多いぶん型番も多くなりますが、並べ方には規則があり、型番の先頭の数字帯で器種が決まります。
| 番号帯 | 器種 | 例 |
|---|---|---|
| 2000番台 | クランプメータ | KEW 2300R/MODEL 2433R |
| 3000番台 | 絶縁抵抗計 | KEW 3125B/MODEL 3147A |
| 4000番台 | 接地抵抗計 | KEW 4300/KEW 4105DL |
| 5000番台 | 検電器 | KEW 5712/MODEL DX-04 |
| 8000番台 | 検相器 | KEW 8035/KEW 8031F |
点検用の測定器を一式そろえる場合、この対応を覚えておくと製品ページの中で迷いません。
絶縁抵抗を測る道具が欲しいのに4000番台を開いてしまう、といった行き違いが減ります。
なお、絶縁抵抗計そのものがどういう道具で、テスターと何が違うのかから確かめたい場合は、絶縁抵抗計とメガーの関係と選び方の軸で解説しています。
KEWとMODELの併存は、新旧の印ではない
共立の製品ページでは、KEW 3441BTのような表記と、MODEL 3145Aのような表記が同じ一覧に並びます。KEWが新しい表記で、MODELは従来から使われてきた表記が残っているもので、どちらも現行品に使われています。
ここで「MODELは旧型だから外そう」と判断すると、絶縁抵抗計ではMODEL 3161A・3147A・3145A・3144Aの4機種がまとめて候補から消えます。
型番表記は世代ではなく呼び方の違いなので、絞り込みの条件には使えません。
中古品や譲り受けた機器の型番を調べるときも同じで、MODEL表記だからという理由だけで現行かどうかを判断することはできません。
現行かどうかを確かめるなら、メーカーの製品一覧で型番を直接探してください。
絶縁抵抗計の現行15機種は、末尾記号で絞れる
絶縁抵抗計として公開されている現行型番は15あります。
KEW表記が3125B・3122B・3441BT・3442・3441・3432・3431・3412・3411・3552BT・3552の11機種、MODEL表記が3161A・3147A・3145A・3144Aの4機種です。
この数を前にして上から順に仕様を読み比べると時間がかかるので、先に末尾のアルファベットで分けてしまうと作業が早くなります。
末尾記号は機能を示すもので、上位下位の順位ではない
| 記号 | 意味 | 絶縁抵抗計での該当 |
|---|---|---|
| BT | Bluetooth通信に対応 | KEW 3441BT/KEW 3552BT |
| DL | データロギング | 絶縁抵抗計には無し(接地抵抗計のKEW 4105DLなどに付く) |
| R | リニューアル機 | 絶縁抵抗計には無し(クランプメータに多い) |
| H | 高耐圧 | 絶縁抵抗計には無し(接地抵抗計のKEW 4105DL-H/MODEL 4102A-H) |
DL・R・Hは他の器種で使われる記号なので、絶縁抵抗計を探している段階では気にしなくてかまいません。実質的に分岐するのはBTの有無だけです。
同じ数字でBTの有無が分かれる2組
KEW 3441とKEW 3441BT、KEW 3552とKEW 3552BTは、数字が同じでBTの有無だけが違う組み合わせです。
測定した値をスマートフォンやタブレットに送って記録として残す運用をするならBT付き、紙の点検表に書き写す運用のままならBTなしで用は足ります。
通信機能は使わなければ価格のぶんだけ無駄になるので、報告書の作り方が決まっていない段階で付けておく、という選び方はおすすめしません。
共立の仕様表で、買う前に見ておく場所
型番で器種と通信機能まで絞れたら、残りは個別の仕様表で確認します。共立に限らず絶縁抵抗計の選定で先に決まるのは、どの電圧で測るかと、測った値をどう残すかの2点です。
測定電圧の切り替え範囲
絶縁抵抗計は対象の回路に合わせて測定電圧を選ぶ機器で、機種ごとに使える電圧の組み合わせが決まっています。
低圧の屋内配線しか触らないのか、高圧機器まで含むのかで必要な範囲が変わるので、仕様表のレンジ表記を自分の作業対象と突き合わせてください。
どの電圧をどの対象に使うのか、測った値をどこで良否と判断するのかは、測定電圧の選び方と判定値の目安で解説しています。
校正と点検の扱い
測定器は買った時点の精度がそのまま続くわけではありません。
落下や長期の保管で値がずれることがあり、業務で使うなら定期的な点検の計画が前提になります。
購入前に窓口と周期を確かめておくと後で慌てずに済みます。
期限の考え方と確認先は、校正の有効期限と点検の目安で解説しています。
4000番台の接地抵抗計は、測定方式で2タイプに分かれる
絶縁抵抗計と一緒に接地抵抗計を買う人は多いのですが、共立の4000番台はひとまとめにできません。
KEW 4300は簡易接地抵抗計でクランプ式、KEW 4105DLやMODEL 4102Aは補助接地棒を打って測る3極法の機種で、測定の手順そのものが違います。
同じ「接地抵抗計」という名前でも、使える現場の条件が別なので、型番を見ないまま値段順に選ぶと現場で測れないことになります。
方式ごとの向き不向きは3極法とクランプ式の違いで解説しています。
2000番台のクランプメータも同様で、交流専用か直流も測れるか、漏れ電流を見るのか負荷電流を見るのかで機種が分かれます。選び分けの考え方はクランプメーターの選び方と用途別の使い分けで解説しています。
よくある質問
共立とKYORITSU、KEWは別の会社?
すべて共立電気計器株式会社を指します。KYORITSUは社名のアルファベット表記、KEWは型番の先頭に付く表記で、別ブランドや別会社ではありません。
MODEL表記の機種を買っても問題ない?
MODEL 3161A・3147A・3145A・3144Aはいずれも現行のラインナップに載っている絶縁抵抗計です。
表記が古く見えるだけで、型番の書き方が違います。
ただし取扱いは販売店や時期で変わるため、在庫は購入先に確認してください。
日置(HIOKI)の絶縁抵抗計とどちらを選べばいい?
どちらが優れているかを一般論で決めることはできません。
必要な測定電圧のレンジと、記録をどう残すかを先に決めてから、両社の仕様表で該当する機種を比べるのが現実的です。
日置側の機種構成はIR4051とIR4052の違いと選び分けで解説しています。
手持ちのテスターで代用できない?
できません。
絶縁抵抗計は直流の測定電圧をかけて漏れを見る機器で、一般的なテスターの抵抗測定とは測っている対象が違います。
何がどう違うのかは絶縁抵抗計とテスターの違いで解説しています。
BT付きの機種は通信しないと使えない?
BTはBluetooth通信に対応しているという意味で、本体単体での測定を妨げるものではありません。記録を端末に送るかどうかは使う側が選べます。
まとめ
共立電気計器の絶縁抵抗計は15機種ありますが、型番の先頭が3000番台なら絶縁抵抗計、末尾のBTはBluetooth対応と決まっているので、読み方さえ分かれば候補はすぐに絞れます。
KEWとMODELは表記の違いであって世代の違いではないため、MODEL表記を旧型とみなして外さないでください。
残るのは測定電圧のレンジと記録方法の2点で、ここは作業対象が決めます。
ぜひ本記事の番号帯と末尾記号の読み方を手がかりに、自分の点検内容に合う1台を絞り込んでみてください。



