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絶縁抵抗計とメガーは同じ道具?呼び方が分かれた理由と由来

メガーは絶縁抵抗計の通称であって、別の測定器ではありません。

カタログで「絶縁抵抗計」と書かれている製品が、現場では「メガー」と呼ばれているだけです。

それよりも選ぶときに迷うのは定格測定電圧のほうで、JIS C 1302では25V・50V・100V・125V・250V・500V・1000Vの7段階が定められています。

100V回路に500Vをかけると、つながっている電子機器を壊すことがあります。

逆に電圧が低すぎれば、絶縁の劣化を拾いきれません。

本記事では、メガーという呼び名の由来・7段階の定格測定電圧の使い分け・電技省令が定める判定値・仕様表で見るべき項目を解説します。

GOOD DIY編集部

測る道具の選び方の専門メディア。レーザー墨出し器・水平器・ノギスから測量機器まで、メーカー公式資料で確認した仕様と廃番型番を掲載。カタログの数値の読み方から、自分の作業に合う機種の選び方を解説します。

※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。

メガーと呼ばれていても中身は絶縁抵抗計

電気工事の現場で「メガー当てといて」と言われたら、それは絶縁抵抗計で絶縁抵抗を測ってくださいという意味です。

工具箱に入っているのも、JISが「絶縁抵抗計」と呼ぶ機器そのものです。

名前が2つあるせいで別物だと考えてしまうと、通販サイトで「メガー」を探して見つからない、という遠回りをします。

メガーという呼び名の由来

Meggerは英国の計測器メーカーの商標で、同名の会社が現在も絶縁抵抗計を作っています。

その製品名が普及した結果、日本では機器の種類を指す言葉として定着しました。

セロハンテープやホチキスと同じ経路をたどった呼び名です。

メガオーム(MΩ)という単位から来ていると説明されることもありますが、測る単位がMΩであることと商標が一致しているため、どちらの連想でも同じ道具にたどり着きます。

関連する言い方との対応

「絶縁測定」「メガーテスト」「絶縁抵抗試験」は、いずれも同じ作業を指します。

一方で「メガー」とだけ言われたときに高圧用の機器を指す現場もあるので、測定電圧が何Vの機器を使うのかは言葉ではなく仕様で確認してください。

絶縁抵抗計そのものの位置づけや選ぶ軸については、絶縁抵抗計とは何かと選び方の4つの軸で解説しています。

定格測定電圧はJIS規格で7段階

絶縁抵抗計は、測定対象に直流電圧をかけて流れる微小な漏れ電流から抵抗値を求める機器です。

かける電圧は任意ではなく、JIS C 1302で7つの値が決められています。

どの電圧を搭載するかは機種ごとに違い、1電圧だけの単レンジ機と、2〜5電圧を切り替えられる多レンジ機があります。

定格測定電圧主な測定対象選ぶ場面
25V・50V通信回路、電子機器を含む制御回路高い電圧をかけられない弱電系
100V・125V対地電圧150V以下の低圧屋内配線一般住宅の100V回路
250V200V系の低圧回路、単相200Vの機器エアコン専用回路や動力の一部
500V使用電圧300Vを超える低圧回路、動力幹線工場・ビルの低圧設備の主力
1000V高圧機器の低圧側、高耐圧ケーブル受変電設備まわり

高圧ケーブルや回転機の試験では2500Vや5000Vを出す機種も使われますが、こちらはJIS C 1302の7段階の外側にある高圧絶縁抵抗計の領域で、低圧工事用とは機器が分かれます。内部で電圧を作る仕組みそのものは、直流電圧をかけて漏れを見る原理で解説しています。

回路の使用電圧から絶縁抵抗計の測定電圧を決める手順

選び方の原則は、その回路の使用電圧より高く、つながっている機器が耐えられる範囲にとどめることです。測定電圧が使用電圧より低いと、通常運転時にはかかっている電圧に届かず、劣化があっても抵抗値が高く出てしまいます。

低圧の電気工事であれば、100V回路には125V、200V回路には250V、三相200Vの動力や400V級の幹線には500Vを使うのが一般的な組み合わせです。

一般住宅と小規模な店舗が中心なら125Vと250Vの2レンジ、工場やビルの動力まで扱うなら500Vを含む機種、という分け方になります。

第二種電気工事士の技能や実務で扱う範囲なら、125V・250V・500Vの3レンジ機が無駄になりません。

注意が要るのは、インバータ・LED電源・制御基板など電子部品を含む回路です。

500Vをそのままかけると内部の素子が壊れることがあるため、機器を切り離してから測るか、メーカーが指定する電圧に落として測ります。

弱電の配線を含む設備を担当するなら、50Vや100Vを持つ機種のほうが使える場面が広がります。

実際の手順と測定後の処置は、測定電圧の選び方と判定値の目安で解説しています。

判定基準は電技省令の0.1・0.2・0.4MΩ

測った値が良いか悪いかは、電気設備技術基準の省令第58条が低圧電路について定めています。使用電圧300V以下で対地電圧が150V以下の回路は0.1MΩ以上、使用電圧300V以下でそれ以外の回路は0.2MΩ以上、使用電圧300Vを超える回路は0.4MΩ以上です。

この数値は法令上の下限であって、良好な状態の目安ではありません。

新設の回路であれば数十MΩから測定上限を振り切る値が出ることもあり、同じ回路が年を追うごとに下がっていけば、0.1MΩを割る前でも劣化が進んでいます。

数値を1回だけ見て合否を決めるのではなく、前回の記録と並べて傾向を見るほうが異常に早く気づけます。

なお、絶縁抵抗の測定が難しい場合に漏えい電流で代替する規定もありますが、こちらはクランプメーターの領域です。活線のまま漏れ電流で状態を見る方法は、クランプメーターの選び方と用途別の使い分けで解説しています。

仕様表で確認するメガー選びの3項目

定格測定電圧が決まったら、残りは3項目です。通販の商品ページでは型番の下の仕様表、本体では側面のラベルかケースの裏面に書かれています。

最大表示値と有効測定範囲

同じ500Vレンジでも、最大表示が100MΩの機種と2000MΩの機種があります。

判定値である0.4MΩ付近を見るだけなら前者で足りますが、新設の回路や高い絶縁が求められる設備では、上限に張り付いて「振り切れ」としか分からなくなります。

経年の変化を記録に残したいなら、表示できる上限が大きい機種を選んでください。

測定カテゴリと最大使用電圧

CAT III 600V、CAT IV 300Vといった表記は、どの位置の回路に接続してよいかを示す安全規格の区分です。

数字が大きいほど電源に近い側を想定していて、CAT IIはコンセント側の分岐回路、CAT IIIは分電盤や固定配線、CAT IVは引込口から主幹までを指します。

分電盤を開けて測るなら、CAT IIIで、その回路の電圧以上の表記がある機種にしてください。

電源方式と付帯機能

現在の主力は乾電池式で、手回し発電機のハンドル式は特殊な用途に残るだけです。

多くの機種は絶縁抵抗だけでなく交流電圧測定と導通試験を兼ねていて、測定前の無電圧確認と、測定後の接地線の導通確認を1台でこなせます。

電圧測定機能のない機種を選ぶと検電器を別に持つことになるので、携行する道具の数から逆算して決めてください。

テスターとの役割分担は、測れるものが根本から違う理由で解説しています。

よくある質問

メガーと絶縁抵抗計は何が違いますか

指している道具は同じです。

メガーは英国メーカーの商標が通称として広まった呼び方で、JISの名称が絶縁抵抗計にあたります。

カタログや資格試験では絶縁抵抗計、現場の会話ではメガーという使い分けが多く見られます。

500Vメガーを1台買えば全部まかなえますか

まかなえません。

100V回路の分岐に500Vをかけると、接続されたままのLED電源や制御基板を壊すおそれがあります。

低圧の屋内配線を一通り扱うなら、125V・250V・500Vを切り替えられる多レンジ機のほうが現実的です。

製品ごとの搭載レンジの違いは、共立電気計器KEWシリーズの選び分けで解説しています。

絶縁抵抗計に校正の有効期限はありますか

法令で一律の期限が決まっているわけではなく、1年を目安とする運用が多く見られます。

社内規定や取引先の要求で間隔が指定される場合もあるため、まず自分の現場の基準を確認してください。

期限の考え方と依頼先は、校正の有効期限と点検の目安で解説しています。

まとめ

メガーという言葉につまずく必要はなく、探すべき機器は絶縁抵抗計で一致します。

選ぶときに決め手となるのは定格測定電圧で、100V回路には125V、200V回路には250V、300Vを超える回路には500Vという対応から、自分が触る設備に必要なレンジが決まります。

そのうえで最大表示値・測定カテゴリ・電源方式を仕様表で確かめれば、候補はほとんど絞れます。

ぜひ本記事の電圧の対応表と3つの確認項目を参考に、担当する回路に合う1台を選んでください。

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