面積と体積が出せるレーザー距離計|見積りでの使いどころ
レーザー距離計の面積モードで狂いが出るのは、計算ではなく基準点の設定です。2辺を測れば本体が掛け算してくれるので、操作そのものは数分で覚えられます。
ところが本体の後端を壁に当てたのに基準点が前端のままだと、本体の全長ぶんが2辺とも短く出て、面積では二重にずれます。4m×2.5mの部屋なら10㎡ですが、両辺が5cmずつ縮むだけで9.7㎡を割り込みます。1辺の誤差は小さく見えても、掛け合わせた数字は材料の発注数量に直結します。本記事では、面積モードの手順と基準点の決め方・拾い出しの数量が合わなくなる場面・斜め当てや黒い面での失敗の直し方を解説します。

GOOD DIY編集部
測る道具の選び方の専門メディア。レーザー墨出し器・水平器・ノギスから測量機器まで、メーカー公式資料で確認した仕様と廃番型番を掲載。カタログの数値の読み方から、自分の作業に合う機種の選び方を解説します。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
レーザー距離計で面積を測る手順は2辺だけ
面積モードはボタンでモードを選び、2辺を順に測るだけで終わります。1辺目を測ると値が上の行に残り、2辺目を測り終えた時点で掛け算した結果が面積として表示されます。多くの機種は辺の実測値も同時に残すので、あとで部屋を分割して足し引きするときに、その数字をそのまま使えます。
基準点を先に決める
基準点は、本体のどこからの距離として値を表示するかという設定で、後端・前端・三脚ねじ穴のいずれかを選びます。壁に本体の後ろを押し当てて反対側の壁を狙うなら後端基準、机の縁に先端を合わせて測るなら前端基準です。面積では2辺とも同じ設定のまま測ることになるため、取り違えたときのずれも2辺ぶん入ります。測り始める前に表示アイコンを一度確認しておくと、測り直しの手間が減ります。
壁に直角に当てる
斜めに当てると、光が斜辺を通るぶんだけ実際の壁間距離より長い値が出ます。本体を壁に密着させたまま左右と上下に小さく振り、いちばん小さい値を拾うと直角に近い数字に寄ります。最小値を自動で探すモードを持つ機種なら、その機能を使ったほうが早く確実です。
床で測るか腰の高さで測るかを揃える
床すれすれで測ると巾木(はばき)の出っ張りに当たり、壁の仕上げ面より手前の距離になります。巾木の上端より高い位置、おおむね腰の高さで水平に測ると、クロス面どうしの距離が取れます。2辺とも同じ高さで測ることが、面積を揃えるうえでは手順そのものより大事です。
レーザー距離計の面積がずれると発注数量が合わない
床材もクロスも、拾い出した面積から数量を出して発注します。10㎡の部屋を9.7㎡と読めば3%ぶん少なく出て、ロス率の見込みがそこで食われます。足りないと分かったときに追加で頼んでも、同じ品番で色ロットが揃うとは限らず、張り分けた面で色味が変わって見えることがあります。
逆に大きく読めば材料が余ります。1部屋なら軽微でも、同じ測り方で部屋を回れば同じ向きのずれが全室に乗るので、現場単位では無視できない数量になります。とくに基準点の取り違えは、全部屋で同じぶんだけ短く出る形のずれになるため、検算しないかぎり気づけません。躯体と内装で何を基準面にするかの考え方は、建築で使うレーザー距離計の選び方で解説しています。
面積モードでよくある失敗と直し方
値が実際より大きく出る
原因のほとんどは斜め当てです。本体の背面を壁に押し当てたつもりでも、片側が浮いていれば数度は傾きます。振りながら最小値を探すか、壁ではなく柱などに当てる場合は、ターゲットプレートを対面に立てて狙う点を固定してください。
黒い床や窓ガラスで測定が止まる
濃い色の面は光を吸い、ガラスや磨いた金属は光を別方向へ反射するため、戻る光が足りずエラーになります。白いターゲットプレートを当てる、または測れる面まで測ってから残りを手計算で足す方法で回避できます。面ごとの対処はレーザー距離計で測れないときの対処で解説しています。
面積のつもりが体積になっている
多くの機種は面積モードと体積モードが同じボタンの押し回数で切り替わるので、3辺目を要求されていることに気づかないまま天井高を測り、m³の値を面積として控えてしまうことがあります。表示の単位記号を見れば区別できるので、1辺目を測る前にモード表示を確かめてください。なお屋外では照射点そのものが見えず、2辺目を狙えないことがあります。日差しの下での対処は屋外で点が見えないときの対処で解説しています。
長方形でない部屋は分割して足す
L字の部屋は、出っ張りの角から直交する壁まで線を引くつもりで2つの長方形に分け、それぞれ面積モードで測って合計します。加算・減算のボタンを持つ機種なら、1つ目の面積を記憶させてから2つ目を足せるので、電卓を持ち替えずに済みます。
柱の出っ張りや造作家具の下など、床材を張らない部分は減算で引きます。引く側も同じ基準点・同じ高さで測らないと、引きすぎたり残しすぎたりします。壁が斜めに入っている部屋は、面積モードでは三角形を処理できないため、底辺と高さを別々に測って手計算で2で割ってください。
測る前の確認と、あると楽な道具
面積を出すだけなら本体以外に要るものはありません。あると作業が軽くなるのは、黒い面や遠距離用のターゲットプレート、長辺を狙うときに本体を固定する三脚、そして検算用の巻尺です。巻尺は精度のためではなく、基準点や単位を取り違えていないかを一度で見抜くために使います。
確認のタイミングは、落としたあと・寒暖差の大きい場所へ持ち込んだあと・まとまった拾い出しに入る前の3つで足ります。カタログに書かれた測定精度は出荷時の値なので、既知の寸法を1本測って表示と突き合わせておくと安心です。精度表記の読み方はレーザー距離計の精度と測定距離の見方で解説しています。
よくある質問
面積モードでは何辺測るのか
2辺です。3辺目を求められたら体積モードに入っているので、モードを選び直してください。表示される単位がm²かm³かでも判別できます。
坪で表示できるか
表示単位の切り替えに坪を持つ機種もありますが、搭載の有無は機種ごとに違うため、取扱説明書で確認してください。㎡表示のまま3.30578で割っても同じ値になります。
巻尺で測った値とずれるのはなぜか
多いのは基準点の設定と測る高さの違いです。巻尺は壁の仕上げ面から仕上げ面まで実寸で張りますが、レーザー距離計は設定した基準点からの距離を返すので、後端基準と前端基準では本体の全長ぶん差が出ます。巾木や幅木まわりの出っ張りを拾っていないかも確かめてください。
壁紙の数量も面積モードで出せるか
壁は床と測り方が変わります。各壁の幅と天井高を測って面ごとに面積を出し、開口部は減算で引く形になります。床面積に天井高を掛けても壁の面積にはなりません。
まとめ
面積モードの操作は2辺を測るだけで、狂いの原因は基準点の設定・斜め当て・測る高さのばらつきにほぼ集まります。長方形でない部屋は分割して足し、柱や造作は減算で引けば、同じ手順のまま対応できます。測り始める前に基準点の表示を確認し、既知の寸法で1本検算する習慣を付けておくと、発注数量の取り違えを防げます。ぜひ本記事の手順と失敗の直し方を参考に、手元のレーザー距離計で面積を拾ってみてください。
