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検相器とは?三相の相順を確かめる道具と選び方の3つの軸

テスターがあるから相順も分かる、とはなりません。

デジタルテスターで読めるのは各相間の電圧であって、どの相がどの順番で来ているかは表示されないからです。

三相誘導電動機は相順が入れ替わるだけで逆回転するので、三相200Vのポンプやファンをつなぎ直したあとには、回すより先に順番を確かめる必要があります。

検相器(けんそうき)は、この相順だけを判定する専用の測定器です。

接触式か非接触式か、低圧用か高圧用かで使える場面がはっきり分かれ、同じ「検相器」という名前でも当てられる回路が違います。

本記事では、検相器が判定しているものの中身・接触式と非接触式の使い分け・判定が出ないときの確認手順を解説します。

「検相器」はどれを選ぶ?
1
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2
共立電気計器 (KYORITSU) 8035 非接触検相器
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3
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GOOD DIY編集部

測る道具の選び方の専門メディア。レーザー墨出し器・水平器・ノギスから測量機器まで、メーカー公式資料で確認した仕様と廃番型番を掲載。カタログの数値の読み方から、自分の作業に合う機種の選び方を解説します。

※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。

検相器は三相の相順だけを見る測定器

三相交流は3本の電線に位相のずれた電圧が来ていて、その到達する順番を相順(そうじゅん)と呼びます。

R相・S相・T相、あるいはL1・L2・L3という書き方で表され、この順番が設備側の想定と合っているかどうかを判定するのが検相器の役割です。

電圧の大きさも、流れている電流の量も分かりません。

そのため、検電器やテスターとは守備範囲が重なりません。

検電器は電圧がかかっているかどうかの有無を、テスターは電圧値や抵抗値を読む道具で、どちらも3本の線の前後関係までは見ていません。

電圧値と導通を同じ1台で確認したいならデジタルテスターの選び方で解説している機種選びのほうが本題になります。

相回転計・フェーズローテーションテスターも同じ道具

カタログでは「検相器」のほか「相回転計」「フェーズローテーションテスター」と表記されることがありますが、指しているものは同じです。通販サイトでは検電器と並べて置かれていることが多いので、型番のうしろに付く「検相」「PHASE」の表記で見分けてください。

相順が逆のまま通電すると起きること

三相誘導電動機は、3本のうち2本を入れ替えるだけで回転方向が反転します。

ポンプなら逆転させても水が出ず、しかも異音が出ないまま空運転が続くことがあります。

スクリュー式のコンプレッサーや一部の送風機では、逆転運転が機器の損傷につながるとして、メーカーが運転前の相順確認を指定している例もあります。

確認が要るのは、新設の配線をつないだときだけではありません。

分電盤やブレーカーを交換したあと、発電機や仮設電源に切り替えたあと、改修で一度外した幹線を復旧したあとは、いずれも相順が入れ替わる可能性があります。

正常に回り出したあとの負荷の大きさを見たいときは、クランプメーターの使い分けで解説している運転電流の測り方のほうが用途に合います。

接触式と非接触式で検相器の使える場面が分かれる

最初に決めるのはこのタイプです。測り方がまったく違い、現場で選べる場所も違います。

接触式(テストリードを各相につなぐ)

ワニ口クリップやプローブを3本の端子にそれぞれ当てて判定します。

金属部に直接つないでいるぶん判定が安定していて、端子台やブレーカーの二次側のように導体が露出している場所では、こちらが基本になります。

活線(かっせん)作業になるため、絶縁手袋と絶縁された工具を使い、短絡させない当て方が前提です。

非接触式(被覆の上からセンサーを当てる)

電線の絶縁被覆の上からセンサーを当てて判定するタイプで、被覆を剥かずに済むのが利点です。

そのかわり、電線の太さや種類、束ね方、近くの金属やノイズの影響を受けるので、接触式ほどどこでも同じ結果が出るとは限りません。

どこまで判定できるのかは非接触式の検相器の限界で解説しているので、既設の盤で使うつもりなら先に条件を確認してください。

検相器の判定表示は円盤式とLED・ブザー式に分かれる

相順そのものは「正相」「逆相」の二択なので、違いは読み取り方にしかありません。それでも、使う場所によって読みやすさは変わります。

回転円盤式

通電すると内部の円盤が回り、その回転方向で正相と逆相を見分けます。

表示が動きで示されるため直感的で、電気工事の教材でも扱われる古くからの方式です。

円盤が見える向きに本体を置ける場所でないと読めないので、狭い盤の奥では向きの確保に手間がかかります。

LED・ブザー式

ランプの点灯位置と音で判定を示すタイプです。

盤の中に手を入れたまま、本体を見ずに音だけで判定できるのが強みで、暗所や一人作業では扱いやすくなります。

ただし現場の騒音が大きいとブザーが聞き取りにくいので、ランプでも確認できる位置に置いてください。

両方を備えた機種も多く、日置のPD3129の仕様のように、メーカーごとの機能構成を1機種ずつ見比べると選びやすくなります。

低圧用の検相器を高圧回路に当てない

検相器は対応電圧の範囲が機種ごとに決まっていて、低圧用は三相200V級を中心に設計されています。

400V級まで使えるかどうかは機種で違うので、工場やビルの動力回路で使うなら、カタログの定格電圧と測定カテゴリ(CAT III・CAT IVなどの表記)を買う前に確認してください。

範囲外の回路に当てるのは、判定できないという以前に危険です。

高圧受電設備の相順を見る場合は、専用の高圧検相器を使います。絶縁操作棒を介した間接的な取り扱いになり、検電から確認までの手順自体が低圧とは別のものになるので、高圧検相器の手順と安全確認で解説している流れを踏まえたうえで作業してください。

検相器を選ぶ順番は電圧から決める

迷ったときは、次の順に条件を埋めていくと候補が絞れます。先に表示方式や価格帯から入ると、肝心の回路に当てられない機種を選んでしまいます。

順番決めること判断の基準
1当てる回路の電圧低圧(200V級・400V級)か高圧か。高圧なら専用機の一択
2接触式か非接触式か導体が露出している端子台中心なら接触式。被覆の上から見たい場面があるなら非接触式も候補
3表示方式本体が見える位置に置けるなら円盤式でも足り、盤内に手を入れたまま使うならLED・ブザー併用型
4テストリードの形状端子台のねじに掛けるならワニ口、差し込みならプローブ。クリップの開き幅も確認する
5携帯と保管リードを本体に巻き付けて収納できるか、ケースが付くか

相順の判定そのものに精度という概念はなく、どの機種でも正相か逆相かを示します。差が出るのは、どの回路に当てられるかと、現場の条件で読み取れるかどうかです。

判定が出ないときに確かめること

ランプも音も円盤も反応しないときは、本体の故障より先に当て方を疑ってください。

接触式ならクリップが塗装面や端子カバーに乗っていて金属に届いていないことがあり、リードの付け根の断線も使用頻度が上がるほど起きます。

非接触式では、電線の間隔が狭すぎる、あるいは離れすぎていると判定が安定しません。

反応はするのに結果が疑わしいときは、相順が分かっている既設の電源で一度当て直して、同じ判定が出るかを見ると切り分けられます。

判定表示の読み方と当てる順番は検相器の使い方の手順で解説しています。

リードの被覆に傷や硬化が見えるものは、判定以前に感電の危険があるため使わないでください。

よくある質問

テスターで相順を調べられますか

調べられません。

テスターが表示するのは2点間の電圧値で、3本の線の位相の前後関係は読み取る対象になっていないからです。

相順を見るには検相器が要ります。

電源を切った状態で相順は確認できますか

できません。

相順は電圧がかかっている状態でしか判定できないので、接触式・非接触式のどちらも活線での作業になります。

停電作業の前後に確認するなら、復電してから当てる段取りを組んでください。

正相と逆相は、どちらが正しいのですか

相順そのものに絶対の正解はありません。既設の設備が動いている相順に新しい配線をそろえるのが基本で、機器の回転方向が合っているかは、据え付けたポンプやファンの回転方向の表示で確認します。

検相器に校正は必要ですか

正相か逆相かの二択を示す機器なので、数値の校正という考え方にはなじみません。ただし、リードの断線や内部の不良で誤った判定を出すことはあるので、定期的に相順の分かっている回路で動作を確認してください。

まとめ

「検相器」はどれを選ぶ?
1
カスタム (CUSTOM) ペン型検相・検電器 VP-01U
カスタム(Custom)
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2
共立電気計器 (KYORITSU) 8035 非接触検相器
共立電気計器
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3
マルチ計測器 マルチ 三相検相器 MT606
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検相器が判定するのは相順だけで、電圧も電流も分かりません。

選ぶときは当てる回路の電圧を先に決め、そのあとで接触式か非接触式か、どの表示方式なら現場で読めるかの順に絞っていくと、使えない機種をつかまずに済みます。

高圧回路に低圧用を当てない点と、判定が出ないときはまず当て方とリードを疑う点は、機種が変わっても共通です。

ぜひ本記事の選ぶ順番と確認手順を参考に、現場の回路条件に合った1台を選んでください。

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