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高圧検電器の選び方|低圧用との違いと定期点検が要る理由

高圧検電器を選ぶときに最初に確かめるのは、「高圧用」と書いてあるかどうかではなく、本体に表示された使用電圧の範囲に、自分が触れる回路の電圧が入っているかどうかです。

電気設備に関する技術基準では、交流600Vを超えて7,000V以下が高圧で、7,000Vを超えると特別高圧になります。

配電でよく出てくる6,600Vは高圧の上寄りで、受電設備の構内に入れば100Vや200Vの低圧も同じ盤の中に混在します。

区分の名前だけで1本選ぶと、現場の回路に対応していない組み合わせが起こります。

本記事では、高圧という区分の正確な範囲・検電器の表示で確認すべき項目・低圧用を高圧回路に当てた場合に起きることを解説します。

GOOD DIY編集部

測る道具の選び方の専門メディア。レーザー墨出し器・水平器・ノギスから測量機器まで、メーカー公式資料で確認した仕様と廃番型番を掲載。カタログの数値の読み方から、自分の作業に合う機種の選び方を解説します。

※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。

検電器でいう「高圧」は交流600V超から7,000Vまで

高圧という言葉は、感覚的に「電圧が高い」という意味で使われがちですが、電気設備の世界では範囲が数字で決まっています。

交流なら600Vを超えて7,000V以下、直流なら750Vを超えて7,000V以下が高圧で、それ以下が低圧、7,000Vを超えると特別高圧です。

6.6kV配電線やキュービクル式受変電設備の一次側は、この高圧に入ります。

注意したいのは、この区分が設備側の分類であって、検電器の性能を直接表す言葉ではないことです。

「高圧用」と書かれていても、その製品がカバーするのは高圧の全域とは限らず、使用電圧範囲として別途数字が示されています。

太陽光発電の直流側のように、電圧は高圧域に入っていても交流専用の検電器では反応しない回路もあります。

区分と製品仕様は別々に確認してください。

低圧側との違いの全体像は検電器の低圧と高圧の違いと選び方の4つの軸で解説しています。

検電器は電圧区分ごとに別の製品として分かれる

検電器は低圧用・高圧用・特別高圧用が別の製品になっていて、上位区分の製品が下位区分を兼ねるとは限りません。

低圧用のペン型は絶縁操作棒を持たず、高圧の充電部に近づけること自体が想定外です。

反対に高圧用は低圧域で動作しない設計のものがあり、100Vの回路に当てても無反応のまま終わることがあります。

区分交流直流該当する設備の例
低圧600V以下750V以下一般住宅の分電盤、100V/200Vのコンセント回路
高圧600V超〜7,000V以下750V超〜7,000V以下キュービクル式受変電設備、6.6kV配電線、高圧ケーブル端末
特別高圧7,000V超7,000V超特別高圧受電設備、送電線

自家用電気工作物の保安業務で受変電設備に入るなら高圧用が要り、住宅や一般の屋内配線だけなら低圧用で足ります。両方を扱う立場なら、1本で兼ねようとせず、区分ごとに使い分けるのが基本です。

高圧検電器の表示で確認するのは使用電圧範囲と周波数

本体や取扱説明書には、定格使用電圧の範囲が「◯V〜◯V」の形で表示されています。

ここに自分が検電する回路の公称電圧が収まっているかを、数字で突き合わせてください。

6,600Vの回路なら上限が7,000Vまで取れているか、低圧側も見るつもりなら下限がどこまで下がっているかを見ます。

次に見るのが周波数の表示です。

高圧検電器の多くは交流を前提にしていて、50Hz/60Hzの表記があっても直流には反応しません。

直流回路を検電する必要があるなら、交流専用機では用が足りず、直流対応の検電器と交流専用機の見分け方で解説している方式の違いから確認が要ります。

表示方式も仕様表に書かれています。

音響と発光の両方で知らせるタイプなら、騒音のある場所では光、高所で表示部が見えにくい場所では音というように、どちらかが欠けても気づけます。

検電器は電圧の有無を知らせる道具で、何ボルトかを数値で表示するものではありません。

電圧値を読みたい作業にはデジタルテスターの選び方で扱っている測定器が別に必要です。

当てる相手が母線か架空線かケーブルかで形が変わる

同じ高圧用でも、充電部にどう近づくかで必要な形状が変わります。

受変電設備の端子や母線に当てる場合

キュービクル内の露出した端子やブレードに接触させるため、短く取り回せる伸縮棒が向きます。盤の内部は狭く、伸ばしすぎると他相に触れる危険があるので、収納時の全長も確認してください。

架空配電線に間接活線工具で当てる場合

地上や高所作業車から離れた位置の電線に届かせる必要があり、伸長時の全長と段数が選定の中心になります。長い操作棒ほどたわみが出るため、先端を当てる瞬間の姿勢が安定するかどうかも見ておきます。

高圧ケーブルは外被の上から反応しない

遮へい層のある高圧ケーブルは、外被の上から当てても内部の充電部を検出できません。

端末部の露出した導体や端子に接触させるのが前提になります。

「当てたのに鳴らない」の多くがこの構造によるもので、検電器の当てる位置と反応しないときの確認手順で解説している順序で切り分けてください。

同じ区分でも仕様表の書き方がそろわない理由

メーカーによって、使用電圧範囲の下限を具体的に書くところと「高圧用」とだけ記すところがあり、操作棒の全長も収納時で書くか伸長時で書くかが統一されていません。検電器そのものの共通規格はあっても、カタログの表記形式までは決められていないためです。

そろっていない前提で、確認の順序を決めておくと迷いません。

まず回路の公称電圧が使用電圧範囲に入るか、次に交流か直流か、そのうえで操作棒の長さが届くか、最後に音と光のどちらで気づけるかという順です。

この4点はどのメーカーの仕様表にも何らかの形で載っていて、記載が見つからない項目はメーカーに問い合わせて確認してください。

国内メーカーの現行機の違いは長谷川電機工業の検電器の機種差で解説しています。

低圧用を高圧回路に当てると何が起きるか

低圧用の検電器は、絶縁ロッドによって手と充電部の距離を確保する作りになっていません。

高圧の充電部に近づければ、器具の絶縁が持たずに感電や短絡に至る危険があり、区分外の使用はそもそも用途に入っていません。

高圧活線に近づく作業では、絶縁用保護具の着用を含めた手順が労働安全衛生規則で定められています。

逆方向の間違いも危険です。

高圧用を低圧回路に当てて無反応だった場合、停電していると誤認する可能性があります。

電池切れや内部故障でも同じく無反応になるため、使用の前後に、電圧があると分かっている充電部か専用の検電器チェッカーで動作を確かめてください。

停電作業の前には検電器具で停電を確認することが定められていますが、その検電器自体が健全でなければ確認になりません。

絶縁性能や動作の点検周期は製品ごとに指定があるので、取扱説明書の記載に従ってください。落下させた検電器をそのまま使い続けるのは、カタログ上の性能が維持されている保証がありません。

よくある質問

1台で低圧から高圧まで兼ねられますか

低圧域から高圧域までを使用電圧範囲に含む製品はありますが、「高圧用」という表記だけでは判断できません。

下限と上限の数字を確認し、自分が扱う回路の電圧が両方とも範囲に入っているかで決めてください。

範囲外の電圧では、反応しないか、器具の絶縁が前提を外れます。

検電器が反応しなければ停電と判断していいですか

それだけでは判断できません。

遮へい層のあるケーブルの外被越し、電池切れ、内部故障、区分違いのいずれでも無反応になります。

電圧があると分かっている箇所で動作を確かめてから検電し、終わったあとにもう一度動作を確かめる手順にしてください。

高圧の絶縁測定にも同じ器具を使えますか

別の測定器が必要です。

検電器は充電の有無を知らせる道具で、絶縁抵抗の値は測れません。

停電を確認したあとの絶縁状態の測定には、絶縁抵抗計とメガーの関係と選び方で解説している測定器を使います。

まとめ

高圧は交流600V超・7,000V以下という数字で決まった区分で、検電器はその区分ごとに別の製品として分かれています。

選ぶときは区分名ではなく、使用電圧範囲・交流か直流か・操作棒の長さ・表示方式の4点を仕様表で突き合わせてください。

ぜひ本記事の確認手順を参考に、自分が触れる回路の電圧から1本を決めてください。

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