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すきまゲージの使い方|重ねて使うときの誤差と注意点

すきまゲージを選ぶとき、最初に決まるのは枚数ではなく、測りたい隙間の管理値をその刻みで挟めるかどうかです。

13枚組と20枚組の違いは測れる範囲ではなく刻みの細かさで、0.01mm刻みが入るのは薄い側だけ、厚い側は0.05mm刻みというように混在しているのが普通です。

JISでの名称は「すきまゲージ」(JIS B 7524)で、シックネスゲージという呼び名も同じ道具を指します。

厚さの許容差は等級と厚さ区分で決まるため、同じ「0.05」でも製品によって許される誤差の幅が違います。

本記事では、厚さ・枚数・リーフ長さという表記の読み方、JIS B 7524の等級の扱い、測りたい隙間から一本に決める手順を解説します。

GOOD DIY編集部

測る道具の選び方の専門メディア。レーザー墨出し器・水平器・ノギスから測量機器まで、メーカー公式資料で確認した仕様と廃番型番を掲載。カタログの数値の読み方から、自分の作業に合う機種の選び方を解説します。

※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。

すきまゲージは隙間の寸法を鋼板の厚さで読む測定具

すきまゲージは、厚さの違う薄い鋼板を何枚も重ねて根元を一点で留めた道具で、この一枚一枚をリーフ(ブレードとも呼びます)といいます。

測り方は単純で、隙間に差し込めた最大の厚さが、その隙間の寸法です。

製品に書かれた「0.05」という数字はリーフ自体の厚さであり、そのまま測定値になります。

ノギスやマイクロメーターが対象を挟んで目盛を読むのに対し、すきまゲージは入るか入らないかで判定します。

考え方としては、通り側と止まり側で合否を分ける限界ゲージの合否判定に近く、数値を読み取る道具というより、基準寸法と比べる道具です。

実際、バルブクリアランスや電極間のように「0.35mm以下」という管理値が先に決まっている作業では、その値のリーフが入るかどうかだけを見れば足ります。

単位はmmで、度やmm/mのような角度・勾配の表記は出てきません。傾きを見たいのであれば水平器の領域で、すきまゲージは二面の離れ具合だけを扱います。

厚さ・枚数・リーフ長さという3つの表記の読み方

商品名に並ぶ数字は役割が別々で、混ぜて読むと選び間違えます。

表記何を表すか見るべき人
0.03〜1.00mm最も薄いリーフと最も厚いリーフ。測れる範囲管理値が範囲の端に近い人
13枚組・20枚組などリーフの本数。範囲が同じなら刻みの細かさ0.01mm単位の判定が要る人
100mm・150mm・300mmリーフの長さ。隙間の奥まで届く距離奥まった部位を測る人
先端形状(ストレート/テーパ)入口の狭さへの入りやすさ入口が絞られた隙間を測る人

枚数で注意したいのは、刻みが全域で一定ではないことです。

薄い側は0.01mm刻み、中ほどから0.05mm刻み、厚い側は0.10mm刻みというように段階的に粗くなる構成が一般的で、枚数が多い製品でも自分の管理値ぴったりのリーフが入っているとは限りません。

パッケージの刻み一覧を見て、使う数値が実在するかを確かめてください。

JIS B 7524の等級と、製品表記がずれる理由

すきまゲージはJIS B 7524で規定されており、厚さの許容差は等級と厚さ区分の組み合わせで決まります。

薄いリーフほど許される誤差の絶対値は小さく、厚くなるほど広がる形です。

具体的な許容差は規格票またはメーカーの仕様表に載っているので、判定の根拠にする場合はそこで確認してください。

市販品がすべてこの枠内にあるわけではありません。

JIS相当とだけ書いた製品、独自の許容差を表示する製品、許容差の記載自体がない製品が混在しています。

記載がないものが粗悪という意味ではなく、合否の根拠として使えるかどうかが変わるだけです。

表記が違うときの判断順序

まず、測定結果を記録に残すかどうかで分けます。

検査記録や管理値の合否判定に使うなら、許容差が明示された製品を選び、厚さ区分ごとの値を控えておきます。

自分の作業中の目安として使うだけなら、刻みとリーフ長さが合っていれば実用になります。

次に、同じ厚さのリーフを繰り返し使う作業かを見てください。

摩耗で薄くなるため、使用頻度が高い厚さは単品のリーフを別に買い足せる製品のほうが扱いやすくなります。

等級と重ね合わせの考え方は、ブロックゲージの等級の読み方と共通する部分があります。

測る隙間からすきまゲージを一本に決める手順

順番を決めれば迷いません。

1. 管理値から刻みを決める

整備書や図面に「0.03〜0.08mm」のような指示があるなら、その両端と間の値が刻みに含まれている製品を選びます。0.05mm刻みしかない製品で0.03mmの判定はできません。

2. 隙間の奥行きからリーフ長さを決める

手前から20mm奥の位置を測るのに100mmのリーフは要りませんが、カバーの内側や軸受の奥など、手が入らない位置なら200mm以上が必要になります。長いリーフはたわむので、届く範囲で短いものを選んだほうが読みは安定します。

3. 入口の形状と材質を決める

入口が絞られているなら先細りのテーパ形状、水や切削液がかかる場所ならステンレス製が扱いやすくなります。穴径のように円筒で測る対象であれば、すきまゲージではなくピンゲージでの穴径の測り方のほうが適しています。

厚さが合わないリーフを差し込むと何が起きるか

刻みが粗い製品で管理値を判定しようとすると、入る・入らないの間に答えが落ちて、合否が決められません。0.05mm刻みで「0.03mm以下」を見ようとしても、0.05が入らないことしか分からず、0.01なのか0.04なのかは区別できないままです。

リーフが短い場合は、隙間の手前の開きだけを拾います。

二面が奥で接触していても手前が開いていれば薄いリーフが入ってしまうため、実際より広い値を読むことになります。

反対に、長すぎるリーフを奥まで入れると測りたい範囲の外まで通ってしまい、どこの寸法を読んでいるのか分からなくなります。

厚すぎるリーフを力任せに押し込むのもやめてください。

曲がり癖が付いたリーフは、厚さそのものは変わらなくても差し込む角度が安定せず、同じ隙間でも読みが揃わなくなります。

油膜や錆が乗った状態も同様で、付着分だけ厚く読みます。

使う前にリーフを拭き、曲がりや欠けがないか見てから当てるのが前提です。

2枚を重ねて合計厚さとして使う方法もありますが、それぞれの許容差が足し合わされるうえ、油で貼り付いて抜けなくなることもあるため、記録を残す測定では避けたほうが無難です。

すきまゲージの仕様はパッケージのどこに書いてあるか

見る場所は3か所です。

表面の「0.03〜1.00mm/13枚」のような範囲と枚数の表記、裏面か側面にある刻みの一覧、そしてリーフ長さと材質です。

刻み一覧が載っていない製品は、薄い側がどこまで細かいのかが分からないため、通販であれば仕様表の記載を探してください。

仕様表で確認したいのは、JIS B 7524への適合の有無と許容差の記載です。

「JIS B 7524 1級」のように等級まで書かれていれば根拠として使えますが、「JIS規格品」とだけある場合は等級が特定できません。

リーフの刻印も確認しておくとよく、摩耗で読めなくなった段階が交換の目安になります。

測定値を数字として読み取りたい作業に移るなら、ノギスの最小読取値の選び方で扱っている最小読取値の考え方が参考になります。

よくある質問

シックネスゲージとすきまゲージは別の道具ですか

同じ道具です。

JISでの名称が「すきまゲージ」で、シックネスゲージは英語表記に由来する呼び方になります。

商品名はメーカーによってどちらも使われているので、検索するときは両方で探してください。

必要な厚さがないとき、2枚重ねて使えますか

合計厚さとして使うこと自体はできますが、2枚ぶんの許容差が足し合わされるため、1枚で測ったときより誤差の幅が広がります。合否の記録を残す測定では、必要な厚さのリーフを単品で用意してください。

リーフが錆びたり曲がったりしたら、精度は元に戻りますか

戻りません。

錆を落とせば表面の付着分は取れますが、腐食で減った厚さは回復せず、曲がり癖も差し込み方の再現性を下げたままです。

管理値の判定に使うリーフは、刻印が読めなくなった時点か変形を見つけた時点で交換してください。

まとめ

すきまゲージ選びで最初に決まるのは、枚数でも価格でもなく、測りたい管理値がその製品の刻みに含まれているかどうかです。

そこが合っていれば、あとは隙間の奥行きでリーフ長さを、入口の形状と使用環境で先端形状と材質を決めるだけで候補は一本に絞れます。

記録に残す測定に使うのであれば、JIS B 7524の等級まで表記された製品を選び、厚さ区分ごとの許容差を控えておいてください。

ぜひ本記事の表記の読み方と決め方の順序を参考に、手元の管理値から必要な刻みを割り出してから選んでください。

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