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シックネスゲージの使い方|隙間を測るリーフの選び方

シックネスゲージを選ぶとき、セットの枚数より先に決まるのは、1枚ごとの刻みが0.01mm単位なのか0.05mm単位なのかです。整備書の指定値が0.03mmや0.07mmといった値なら、20枚入りのセットでも0.05mm刻みの構成では該当する1枚がありません。

JISでの名称は「すきまゲージ」で、自動車や機械の整備では「フィーラーゲージ」と呼ばれますが、薄い鋼板を束ねた同じ道具を指しています。刻印されている数字が何の寸法なのかを取り違えると、そもそも別の測定器を買ってしまうこともあります。

本記事では、刻印された数値が表しているもの・リーフの長さと素材の決め方・枚数が同じでも中身がずれる理由を解説します。

GOOD DIY編集部

測る道具の選び方の専門メディア。レーザー墨出し器・水平器・ノギスから測量機器まで、メーカー公式資料で確認した仕様と廃番型番を掲載。カタログの数値の読み方から、自分の作業に合う機種の選び方を解説します。

※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。

シックネスゲージの数値は1枚ごとの板厚を指す

シックネスゲージは、厚さの異なる薄い鋼板(リーフ)を扇状に束ねた道具で、各リーフに刻印された「0.05」「0.10」といった数字は、そのリーフ自体の厚さをミリメートルで表したものです。測りたい隙間にリーフを差し込み、軽い抵抗を感じながら通る厚さを探すことで、隙間の寸法を読み取ります。

1枚で足りないときは2枚を重ねて合計厚で当てる使い方もあり、0.05mmと0.10mmを重ねれば0.15mmとして扱えます。

ただし重ねた枚数が増えるほど、板どうしの密着のばらつきが合計値に乗るため、同じ寸法が1枚で出せるなら1枚で当てるほうが確実です。

すきまゲージの使い方では、重ねて使うときの誤差と当て方の手順を解説しています。

混同しやすいのが、日本語で「シックネスゲージ」と呼ばれる道具がもう一種類あることです。

板材や紙、革の厚みをダイヤルで読む厚み測定器もシックネスゲージと表記され、こちらは隙間ではなく物そのものの厚さを測ります。

隙間を測りたいのか、板の厚みを測りたいのかで売り場が完全に分かれるので、商品名より先に測定対象を確かめてください。

シックネスゲージのサイズは厚さ範囲・刻み・リーフ長の3つで決まる

仕様表に並ぶ項目のうち、買い替えの原因になるのは次の3つです。枚数や付属ケースの違いは、この3つが合ったあとの話になります。

項目よく見る表記意味と向く人
厚さ範囲0.01〜1.00mmセットに入っている最薄と最厚。指定値が範囲の端に来る構成は避ける
刻み0.01mm刻み/0.05mm刻み0.01mm刻みは指定値が細かい機械整備向け。建具や据付の当たり確認なら0.05mm刻みで足りる
リーフ長75mm/100mm/150mm/200mm/300mm隙間の奥行きで選ぶ。奥まで入れる必要がなければ短いほうが取り回しがよい
枚数13枚/20枚/25枚 など同じ枚数でも収録厚さは製品ごとに違う
素材鋼/ステンレス/真鍮真鍮製は磁石に付かず、火花を嫌う場所で選ばれる
形状ストレート/テーパ(先細)テーパは狭い入口から差し込みやすい。ストレートは接触面が広く読みが安定する

リーフの長さは隙間の奥行きで決める

75mmや100mmの短いものは腰道具に収まり、手前の合わせ目を確認する作業に向きます。

一方で、カバーの奥やフランジの内側まで差し込む必要があるなら150mm以上が要ります。

長いリーフは根元を押したときにたわむので、差し込む向きを隙間と平行に保ってください。

素材は当てる相手と保管場所で選ぶ

一般的な鋼製は安価ですが、湿気の多い場所に置くとさびます。

さびは表面に膨らみを作るため、厚さそのものが変わってしまい、研磨しても元の寸法には戻りません。

水まわりや屋外の現場に持ち出すならステンレス製、磁気を帯びた部品まわりで金属粉を呼びたくないなら非磁性の真鍮製という選び方になります。

測る隙間の指定値から1本に絞る手順

まず、測る対象の指定値を整備書や施工要領で確認します。

バルブクリアランスや軸受けのすきまのように数値が決まっている作業なら、その値が刻みの中に存在するかどうかで候補が半分以下になります。

指定値が0.08mmなら0.05mm刻みのセットは外れ、0.01mm刻みの構成が必要です。

次に、その指定値がセットの中央付近に来るものを選んでください。

0.05mmを測るのに最薄が0.05mmのセットを選ぶと、少し狭い側に外れていたときに上下の比較ができず、合否の判断だけで終わります。

前後の厚さが揃っていれば、どちら方向にどれだけずれているかまで読めます。

そのうえで奥行きからリーフ長、当てる相手から素材、入口の狭さから形状を決めます。

隙間ではなく段差や外寸を知りたいのであれば、そもそも道具が違います。

幅や内寸を数値で押さえたいときはノギスの選び方で扱っている最小読取値の考え方が先に必要です。

枚数が同じでも中身が違うのは収録厚さの組み方が理由

同じ「20枚組」でも、0.03mmや0.07mmのような中間の厚さを入れる製品と、0.05mm刻みで上まで伸ばす製品があります。

前者は細かい指定値に1枚で当てられ、後者は厚い隙間まで1枚でカバーできます。

枚数は構成の結果であって、性能の順位ではありません。

商品ページでは枚数の数字ではなく、収録されている厚さの一覧を確認してください。

全長の表記もずれる場所です。

リーフだけの有効長を書く製品と、ハンドル部分を含めた全長を書く製品があり、同じ「100mm」でも実際に差し込める長さが変わります。

図面寸法のどこからどこまでかが明記されていないときは、短いほうを想定して選ぶと外しません。

インチ併記の製品にも注意が要ります。

インチ系は0.0015inのような刻みで構成されていて、ミリ換算の数値が0.038mmのように半端になります。

指定値がミリで与えられている作業では、ミリ刻みの製品を選んだほうが読み違いが減ります。

各リーフの厚さ許容差を明示しているかどうかもメーカーで差があり、記載がない製品の実寸を知りたい場合は手元で実測するほかありません。

サイズの合わないシックネスゲージを当てたときに起きること

短すぎるリーフで奥の隙間を測ると、先端が届く手前側の広がった部分だけを拾います。

合わせ目は入口がわずかに開いていることが多く、奥が狭くても「規定内」と読めてしまいます。

反対に長すぎるリーフを無理に押し込むと板がたわみ、たわんだぶんの反力を抵抗と勘違いして、実際より厚い値で止めてしまいます。

刻みが合っていない場合は、2枚重ねで目的の寸法を作ることになります。

重ねれば測れはしますが、板の間にわずかな浮きが残るため、合計値より厚い状態で差し込んでいることがあります。

指定値がシビアな作業ほど、1枚で当たる構成を最初に選んでおく価値があります。

折れ曲がったリーフも使い続けないでください。

厚さは変わっていなくても平面が崩れているので、隙間の中で点当たりになり、抵抗の感触が本来とずれます。

曲げ癖が付いた1枚は交換扱いにして、替刃が単品で手に入るシリーズかどうかも選ぶ段階で見ておくと無駄がありません。

取扱いは店舗や時期で変わるため、入手できるかは購入先で確認してください。

よくある質問

すきまゲージ、フィーラーゲージ、シックネスゲージは別の道具ですか

リーフ式のものに関しては同じ道具を指す呼び名です。

JISの規格名称が「すきまゲージ」、英語由来の呼び方が「フィーラーゲージ」で、カタログ上は「シックネスゲージ」と表記されることもあります。

ただし前述のとおり、板材の厚みをダイヤルで読む測定器も同じ名前で売られているため、リーフ式かダイヤル式かだけは商品写真で確かめてください。

0.01mm刻みのセットは必要ですか

指定値が0.01mm単位で与えられる作業をするなら必要です。

エンジンのバルブクリアランスや軸受けのすきま点検がこれに当たります。

建具の反りや据付面の当たり具合を見るだけなら、0.05mm刻みで判断できる場面がほとんどで、細かい刻みは枚数が増えて探す手間だけが増えます。

リーフの厚さが狂っていないか自分で確認できますか

マイクロメーターがあれば1枚ずつ実測して刻印値と比べられます。

測るときは先端ではなく中ほどを数カ所、同じ測定圧で当ててください。

測定器側の零点が信用できるかどうかも含めて確認したいのであれば、マイクロメーターの選び方で解説している0.001mm読み取りの要否と、ブロックゲージの等級の考え方を先に押さえておくと判断しやすくなります。

まとめ

シックネスゲージで最初に決めるのは刻みで、指定値がその中に1枚で存在するかどうかが候補を絞ります。

続いて隙間の奥行きからリーフ長、当てる相手と保管環境から素材を決めれば、枚数や形状は自然に定まります。

枚数の多さは構成の結果にすぎず、収録されている厚さの一覧を見ないと同じ数字でも中身が違います。

ぜひ本記事の厚さ範囲・刻み・リーフ長の見方を参考に、手元の作業の指定値から逆算して選んでください。

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