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ダイヤルゲージの測定子|形状別の使い分けと交換の手順

ダイヤルゲージの測定子は、本体に最初から付いている球面のものを使い続ける前提の部品ではありません。

スピンドル(上下に動く軸)の先端にねじ込まれているだけで、多くは手で回して外せます。

標準的なねじの呼びはM2.5×P0.45、てこ式のテストインジケータではM1.7×P0.35が多く、この2つは見た目が似ているのに互換がありません。

交換するときに最初に決まるのは、材質でも長さでもなく、当てる面が平面か曲面かです。

平面を測るなら球面、円筒や球を測るなら平面と、相手と逆の形にするのが原則になります。

本記事では、ダイヤルゲージの測定子のねじ規格・形状と材質の選び分け・長さを足したときに読みが狂う理由を解説します。

GOOD DIY編集部

測る道具の選び方の専門メディア。レーザー墨出し器・水平器・ノギスから測量機器まで、メーカー公式資料で確認した仕様と廃番型番を掲載。カタログの数値の読み方から、自分の作業に合う機種の選び方を解説します。

※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。

ダイヤルゲージの測定子はスピンドル先端のねじ込み部品

測定子は、ワークに実際に触れる先端のことです。

カタログでは「コンタクトポイント」と書かれることもあり、どちらも同じ部品を指します。

スピンドルの先端は雌ねじになっていて、測定子側の雄ねじをねじ込んで固定する構造なので、摩耗したり形が合わなくなったりしたら先端だけを替えられます。

ねじの呼びは、スピンドル式のダイヤルゲージでM2.5×P0.45が広く使われています。

外径2.5mm、ねじ山の間隔0.45mmという意味で、国内メーカーの一般的な機種はここを揃えています。

一方、てこ式のテストインジケータは測定子が細いため、M1.7×P0.35のものが多く見られます。

海外製にはインチねじを採用した製品もあるので、輸入品の交換部品を当てにするなら表記を確認してください。

最初から付いてくるのは、鋼または超硬の球面測定子であることがほとんどです。

球の直径はφ3mm前後、全長は数mmの短いものが標準で、ここを基準に「全長◯mm」の延長タイプや形状違いが別売されています。

ダイヤルゲージの選び方では測定範囲と目量の決め方を解説していますが、測定子はその範囲の中のどこに先端を置くかを変える部品だと考えると分かりやすいです。

ダイヤルゲージの測定子は当てる面と逆の形を選ぶ

平らな面には球面、丸い面には平面。

これが形状選びの基本になります。

理由は接触点を1点に決めるためで、球面と球面、平面と平面のように同じ形どうしを当てると、わずかな傾きで当たる位置が動き、同じ場所を測っても読みが揃いません。

形状ごとの使い分け

形状の表記当てる相手使う場面
球面(標準)平面・広い面平面の振れやうねりを見る一般的な測定
平面(フラット)円筒の外周・球面・ピン頭軸の外径変化、球の高さ
針状(とがり先)溝の底・小さな穴・段差球では届かない狭い部分
ナイフエッジ細い溝・薄い刃先幅の狭い部分に線で当てたいとき
ローラー動いている面・送られる材料通過する板材や帯の厚み変化
広測定面(大径平面)軟らかい材・薄板先端が食い込むと困る相手

迷いやすいのは軟質材です。

アルミや樹脂に球面測定子を当てると、測定力で先端がわずかに沈み、実際より低く読むことがあります。

面積の広い平面測定子に替えると圧力が分散します。

押し当てる力そのものを変えたい場合は測定子ではなく本体側の仕様の話になるので、測定子の当て方と読み取りの手順もあわせて確認してください。

超硬とセラミックで変わるのは摩耗の速さと磁気

材質は4タイプに整理できます。

焼入鋼は標準で付いてくるもので、入手しやすい反面、研削面など硬い相手を繰り返し測ると球面が平らに削れていきます。

超硬合金は硬度が高く摩耗しにくいため、同じ測定を1日に何百回も行う検査工程で選ばれます。

セラミックとルビーは非磁性という点が違います。

着磁した鋼製部品や、切粉が飛ぶ環境では、鋼の測定子に鉄粉が吸い付いて測定を狂わせることがあります。

非磁性の先端ならその心配がなく、熱膨張が小さい、ワークに傷が付きにくいという性質もあるので、仕上げ面を測るときに向いています。

どれを選んでも、摩耗したまま使い続けると読みが狂います。

球面の一点だけが平らに当たるようになると、当たり位置が少しずれただけで値が変わり、繰り返し測ったときのばらつきが大きくなります。

先端を斜めから見て、光る平らな当たり面ができていたら交換時期です。

延長ロッドで足した長さがダイヤルゲージの読みを狂わせる

届かない場所を測りたいときは、測定子の全長を伸ばすか延長ロッドを足します。

ただし長くするほど、測定力で先端がたわみます。

スピンドルの移動量は変わらなくても、たわんだ分だけ先端は進まないので、読みは実際の変位より小さくなります。

横向きに使うと測定子の自重も曲げ方向に加わるため、長いものを水平に突き出す使い方はとくに不利です。

角度を付けて当てたときの誤差

もう一つ読みを狂わせるのが、測定子の軸とワークの動く方向のずれです。

両者が角度θだけ傾いていると、読みは本来の変位にcosθを掛けた値になります。

これをコサイン誤差と呼び、支点を中心に先端が振れるてこ式では避けにくいため、傾けて使うなら補正係数を掛けるか、傾きを小さくして当てるかのどちらかになります。

てこ式の当て方と適した場面はてこ式ダイヤルゲージとの違いで解説しています。

寸法が合っていないときに起きることも整理しておきます。

ねじの呼びが違うものを無理にねじ込めば、スピンドル側のねじ山が潰れて本体の修理になります。

短すぎる測定子では本体やスタンドがワークに当たって先端が届かず、逆に長すぎればたわみが乗ります。

たわみは保持側の剛性にも左右されるので、ダイヤルゲージスタンドの選び方で扱っている保持力の話とあわせて考えてください。

ねじの呼びと全長はカタログのどこに書いてあるか

本体側の仕様は、取扱説明書の仕様表か製品ページのスペック欄に「測定子ねじ M2.5×0.45」のような形で記載されています。

交換用の測定子を探す場合は、商品ページの品名に「超硬球面測定子」「平面測定子」のように形状と材質が入り、仕様欄にねじの呼び・全長・先端径が並ぶのが一般的です。

この4つが揃っていれば、手持ちの本体に付くかどうかを判断できます。

手元の実物から調べるなら、外したねじ部の外径をノギスで測ってください。

約2.5mmならM2.5、約1.7mmならM1.7です。

ピッチまで読む必要はほとんどありませんが、同じ外径でピッチ違いが混在する可能性があるため、型番が分かるならミツトヨとピーコックの違いで触れているように、メーカーに型番を伝えて確認するのが確実です。

よくある質問

他社の測定子を取り付けても問題ありませんか

ねじの呼びと全長が合えば物理的には取り付きます。

ただし全長が標準と違えばゼロ点の位置が変わり、材質が変われば摩耗の進み方も変わります。

校正記録を残す測定に使う機器では、本体メーカーが指定する測定子を使うのが基本です。

測定子を交換したあとは何を確認すればいいですか

ゼロ点を取り直してください。

全長が0.1mm違えばスピンドルの突き出し位置も0.1mm変わるので、交換前の設定はそのまま使えません。

ねじが緩んでいないかも確認します。

測定中に緩むと読みが一方向にずれ続けます。

標準の球面測定子だけで足りる作業はありますか

平らな面の振れやうねりを見るだけなら、標準の球面測定子で足ります。

形状を替える必要が出るのは、円筒や球の頂点を測る場合、狭い溝に先端を入れる場合、軟らかい材に食い込ませたくない場合です。

読み取り自体の手順は形状が変わっても同じなので、長針と短針の見方を押さえておけば対応できます。

まとめ

測定子を選ぶ順序は、当てる面の形で形状を決め、相手の硬さと磁気の有無で材質を決め、届く範囲で最も短い全長にする、という流れになります。

ねじの呼びはM2.5×P0.45とM1.7×P0.35で系統が分かれるため、ここだけは取扱説明書か実測で先に確かめてください。

ぜひ本記事の形状の選び分けと全長の考え方を参考に、手元のダイヤルゲージに合う測定子を選んでください。

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