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マイクロメーターの種類|外側・内側・デプスの使い分け

マイクロメーターの種類を分けているのは精度ではなく、どこを測るかと、測る面がどんな形かです。

最小読取値は0.01mmが標準で、そこはどのタイプでも共通しています。

分かれるのは、ワークに当たるアンビルとスピンドルの先端形状と、スピンドルが動く25mmという範囲をどこに置くかの2点です。

買ったあとで外れるのは、外径用を手に入れたのに測りたいのが穴の内径だった、歯車の歯の厚みだった、パイプの肉厚だったというパターンです。

外側マイクロメーターは平らな面どうしで挟む構造なので、この3つはどれも測れません。

本記事では、外側・内側・深さという基本タイプの分かれ方・先端形状で分かれる種類・測定範囲が25mm刻みになる理由を解説します。

GOOD DIY編集部

測る道具の選び方の専門メディア。レーザー墨出し器・水平器・ノギスから測量機器まで、メーカー公式資料で確認した仕様と廃番型番を掲載。カタログの数値の読み方から、自分の作業に合う機種の選び方を解説します。

※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。

マイクロメーターの種類は「どこを測るか」で分かれる

マイクロメーターは、ねじのピッチを利用して微小な移動量を目盛に拡大して読む測定器です。

シンブルを1回転させるとスピンドルが0.5mm進み、その1回転を50等分した目盛を読むことで0.01mmまで読み取れます。

外側マイクロメーターはJIS B 7502で規定されていて、最小読取値0.01mmという標準はここから来ています。

この読み取りの仕組みは、どのタイプでも共通です。

外側用でも深さ用でも、スリーブの主目盛とシンブルの目盛を足すという手順は変わりません。

各部の呼び方とどの目盛をどう足すかはスリーブとシンブルの見方と手順で解説しています。

種類が分かれるのは、測定子(そくていし)の形と本体の構えだけです。

丸棒の外径を挟むのか、穴の内側から押し広げるのか、段差の底までロッドを下ろすのか。

測りたい寸法の取り方が決まれば、選ぶタイプも1つに絞れます。

用途で分かれるマイクロメーターの基本4タイプ

まず押さえるのは、外側・内側・深さ・歯厚の4タイプです。工場や工房で最も本数が多いのは外側用で、カタログで単に「マイクロメーター」と書かれていればほぼこれを指します。

タイプ測る場所当たる面の形よく使う作業
外側マイクロメーター外径・板厚平行な平面どうしで挟む丸棒の外径、板材の厚み
内側マイクロメーター穴の内径・溝の幅内側から押し広げて当てる穴あけ後の内径確認
デプスマイクロメーター穴や段差の深さベースを面に当ててロッドを下ろすざぐり深さ、段差量
歯厚(ディスク)マイクロメーター歯車の歯厚、薄い紙や布円板状のアンビルで挟む歯車の検査、薄物の厚み

内側用はさらに細かく分かれていて、ノギスのような腕で挟むキャリパー形、棒を継ぎ足して大きな穴に届かせる棒形、3つの測定子で穴の内壁を押さえる三点式(ホールテスト)があります。三点式は穴の真円から外れた分も拾いやすいため、はめあい公差を管理する穴で選ばれます。

先端の形で分かれる種類は、測る面の形から選ぶ

外径を測るという目的が同じでも、相手の形が平面でなければ平らなアンビルは当たりません。先端形状を変えた派生タイプが用意されているのはそのためです。

溝や段差に入れる細い先端

ポイントマイクロメーターは測定子の先が円すい状に尖っていて、ドリルの溝径やキー溝の残り肉厚のように、平らな面が取れない場所に入ります。

ブレードマイクロメーターは刃物のように薄く平たい測定子を持ち、細い溝の底の径を測るときに使います。

どちらも先端が細いぶん、力を掛けすぎると変形や傷の原因になります。

奇数刃・ねじ・パイプのための専用形状

3枚刃や5枚刃のタップとエンドミルは、刃が向かい合っていないので2点では外径が出ません。

V字アンビルマイクロメーターは片側をV形にして、奇数刃の外径を測れるようにしたタイプです。

ねじマイクロメーターは山形とV形の測定子を組み合わせておねじの有効径を読み、管厚マイクロメーターは球面の測定子でパイプの内壁側に当てて肉厚を測ります。

いずれも用途が1つに決まっている代わりに、汎用の測定には使いにくくなります。

どの種類を選ぶかは、測る寸法の取り方で決まる

選ぶ手順は、図面上でその寸法がどこからどこまでを指しているかを確かめるところから始めます。

外から外までなら外側用、内から内までなら内側用、面から底までなら深さ用です。

ここで迷わなければ、残る選択はほとんどありません。

次に、測定子が当たる面の形を見ます。

平面か円筒面なら標準の平らなアンビルで足ります。

溝の底、歯車の歯面、奇数刃の外周、ねじ山のどれかに当たるなら、前の章の専用形状から選んでください。

最後に、同じ寸法をノギスで済ませられないかを検討します。

0.01mmの桁まで管理が要らない寸法なら、1本で広い範囲を測れるノギスのほうが段取りは速いです。

最小読取値と測る場所からの絞り込みはノギスの選び方で解説しています。

逆に0.01mm以下を読みたい寸法が1か所でもあるなら、その寸法専用にマイクロメーターを用意する判断になります。

目盛式とデジタル式で、表示の桁と精度の桁は別物

同じ外側マイクロメーターでも、表示方式で表記のルールが変わります。

目盛式は最小読取値0.01mmが標準で、スリーブにバーニヤ(副尺)を追加した機種では0.001mmまで読めます。

デジタル式はカウンタの表示分解能として0.001mmと書かれているものが多く、数字だけ見ると目盛式より細かく見えます。

ただし表示分解能は、器械がその桁まで正しく測れることを意味しません。

実際の誤差は器差として別に規定されていて、測定範囲が大きい機種ほど許容値も大きくなります。

表示が3桁あるからといって、1マイクロメートル単位の判定に使えるとは限らないということです。

デジタル式は読み間違いが減り、ミリとインチの切り替えや数値の出力ができる機種もあります。

一方で電池が要り、クーラントや切削油が掛かる環境では防水等級の確認が必要になります。

表示分解能とIP等級の見方はデジタルマイクロメーターの選び方で解説しています。

測定範囲は25mm刻み|買う前にどこを見るか

外側マイクロメーターは、スピンドルの移動量がおよそ25mmに設計されています。

そのため1本でカバーできるのは0〜25mm、25〜50mm、50〜75mmのように25mm幅の1区間だけで、ノギスのように1本で広範囲は測れません。

測りたい寸法が48mmと52mmにまたがっていれば、器械は2本要ります。

範囲を外した状態では、そもそもワークがアンビルとスピンドルの間に入らないか、入っても目盛の端になります。逆に大きすぎる範囲を選ぶと、器差の許容値が広がるうえ、フレームも重くなって片手での操作がしづらくなります。

商品ページで確認するのは「測定範囲」「最小表示(最小読取値)」「測定面の形状」の3項目です。

下限が0mmでない機種には、ゼロ点を合わせるための基準棒が付属するのが一般的で、この基準棒を使う手順と頻度はゼロ点調整の手順で解説しています。

メーカーによっては型番の数字が測定範囲を表していることもあり、ミツトヨの型番の読み方でその規則を解説しています。

よくある質問

外側マイクロメーター1本で内径も測れますか

測れません。

外側用は平行な2面で外から挟む構造なので、穴の内側に測定子を当てられないためです。

内径を測るならキャリパー形・棒形・三点式のいずれかを別に用意してください。

0.001mmまで読める機種は必要ですか

図面の公差が0.01mm単位で書かれているなら、0.01mmの標準機で足ります。

0.001mmの桁が要るのは、はめあいや軸受まわりのように数マイクロメートルの差が組み付けに影響する寸法を扱う場合です。

測定範囲と読取値の優先順位はマイクロメーターの選び方で解説しています。

フレームに付いている部品の名前が分からず、説明書が読めません

アンビル・スピンドル・スリーブ・シンブル・ラチェットストップ・クランプの6か所を覚えれば、たいていの説明書は読めます。それぞれの位置と役割は各部名称の解説で扱っています。

まとめ

マイクロメーターのタイプは、外か内か深さかという測る場所でまず分かれ、次に測定子が当たる面の形で専用形状へ枝分かれします。

最小読取値0.01mmと25mm刻みの測定範囲は外側用の標準で、この2つを外すとそもそもワークが入りません。

表示が0.001mmでも精度がその桁で保証されるわけではないので、デジタル式を選ぶときは表示分解能と器差を分けて見てください。

ぜひ本記事の4タイプの分かれ方と確認する3項目を参考に、図面の寸法から自分に要る1本を絞り込んでください。

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