アカツキ製作所KODの水平器|国産最古のメーカーの実力とは
アカツキ製作所の水平器を選ぶとき、最初に決まるのは精度の数値ではなく、丸型アイベルか棒状のレベルかという形です。
丸型は円形の気泡で全方向の傾きをまとめて見る道具で、アルミレベルやI型レベルのような棒状のものとは、そもそも測る対象が違います。
社名とブランド名が揃っていないことも迷う原因で、商品ページには「KOD」とだけ書かれていることが多いものの、これは株式会社アカツキ製作所のブランド名です。
同社は大正8年(1919年)に国産初の水平器を作ったメーカーで、現在も国内で製造を続けています。
本記事では、アカツキ製作所とKODの関係・丸型アイベルと棒状レベルの使い分け・買う前に仕様欄で確かめる点を解説します。

GOOD DIY編集部
測る道具の選び方の専門メディア。レーザー墨出し器・水平器・ノギスから測量機器まで、メーカー公式資料で確認した仕様と廃番型番を掲載。カタログの数値の読み方から、自分の作業に合う機種の選び方を解説します。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
国産水平器の第一号を作ったのがアカツキ製作所
株式会社アカツキ製作所は、大正8年4月に小寺傳次郎が創業した水平器・測定器の専業メーカーです。
創業の地は大阪市港区市岡で、ここでわが国初の国産水平器を製造しました。
現在の本社は京都府綾部市井倉新町石風呂53番地、開発事務所は愛知県刈谷市新富町2-31-1にあります。
KODはブランド名で、会社名はアカツキ製作所
売り場や通販サイトで見かける「KOD」は独立した別会社ではなく、アカツキ製作所が自社製品に付けているブランド名です。
箱や本体にKODとだけ印字されていても、作っているのは同じ会社だと考えてかまいません。
なお、ゲーム会社として知られるアカツキとは資本関係も事業の関係もない、まったく別の会社です。
検索するとそちらが先に出てくることがあるので、社名だけで追わず「水平器」か「KOD」を付けて調べると早いです。
水平器の専業であることが品ぞろえに表れている
総合工具メーカーのように電動工具や収納まで扱うのではなく、水平器と測定器に絞った会社のため、ラインナップは水平器そのものの形の違いで広がっています。
同社は鉄製水平器の品種が多い点を自社の特徴として挙げています。
鉄のボディはアルミや樹脂より重くなりますが、そのぶん当てた面でずれにくく、据え置いて読む使い方と相性があります。
軽さを優先したい作業ではアルミ製のほうが扱いやすいので、素材は持ち歩く量で決めてください。
KODの現行ラインは丸型アイベルと棒状レベルに分かれる
公開されている製品一覧を形で分けると、円形の気泡管を持つ丸型アイベルと、長い本体を面に当てる棒状のレベルの2タイプになります。
この2つは代わりが利きません。
丸型は面が前後左右のどちらに傾いているかを一度に読む道具で、棒状は当てた直線の範囲について水平か垂直かを読む道具です。
| シリーズ | 形と特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 丸型アイベル水平器 R-15/R-25 | 円形の気泡で全方向の傾きを同時に見る | 機器・三脚など面で水平を出したい人 |
| 丸型アイベルマグネット付水平器 RM-10/RM-25 | 丸型に背面マグネットを備える | 鉄部や金属面に貼って両手を空けたい人 |
| アルミレベル | アルミボディの棒状タイプ | 棚・建具など直線の面を見る人 |
| I型レベル | I形の断面を持つ棒状タイプ | 棒状を1本だけ持っておきたい人 |
| マルチパイプレベル | パイプへの使用を想定した製品名 | 配管まわりを測る人 |
| PQ-100M | 設備用のコンパクトレベル | 狭い場所に差し込んで読みたい人 |
このほかにPTH-50という型番が現行品として挙がっていますが、型番だけでは形も用途も判断できないため、製品ページの仕様欄で寸法と気泡管の構成を確認してください。
用途別に見るアカツキ水平器の選び分け
機器や三脚を面で据えるとき
測量機の三脚、設備機器の脚、洗濯機や冷蔵庫のような据え置き物は、前後と左右の両方の傾きを同時に見たほうが早く決まります。
丸型アイベル水平器のR-15やR-25がこの用途です。
棒状で測ると向きを変えながら2回読むことになり、1回目を合わせているうちに2回目がずれる、という往復が起きます。
鉄骨・金属下地に貼り付けて使うとき
マグネット付のRM-10とRM-25は、鉄部に貼り付けたまま手を離せるので、片手で機器を支えながら読む作業に向きます。
ただし磁石は金属粉を吸い寄せるため、当たり面に鉄粉が付いたままだとその厚みぶん傾いて読めてしまいます。
貼る前にウエスで一拭きする習慣を付けてください。
磁力の強さそのものを比べたい場合は、新潟精機SKの超磁力レベルで磁力と精度の関係を解説しています。
配管・設備まわりを測るとき
丸いパイプに棒状の水平器をそのまま載せると、接地が1点になって転びます。
測定面にV溝が付いた機種ならパイプにまたがって安定するので、配管を扱うならここを見てください。
KODではマルチパイプレベルが名称のとおりパイプへの使用を想定した製品で、分電盤の中やボックスまわりのように工具が入りにくい場所には設備用コンパクトレベルのPQ-100Mが収まります。
排水で勾配を付ける作業では、1/100勾配が1mあたり10mmの高低差、1/1000なら1mで1mmという関係を押さえたうえで、勾配用の気泡管があるかどうかを仕様欄で確かめてください。
棚付けや建具など直線を見るとき
棒状のアルミレベルやI型レベルの出番です。
長さは、測りたい面より短いと面の途中の凹凸だけを拾ってしまうため、基準にしたい面の長さに近いものを選びます。
コンセントやスイッチボックスなら100mm前後、棚板や建具なら300mm前後、床や長い壁面では600mm以上が目安になります。
長いほど精度が高いわけではなく、精度は長さとは別に表記されます。
この考え方は水平器の選び方の5つの軸で詳しく解説しています。
型番の数字とマグネットの有無を買う前に確かめる
R-15とR-25、RM-10とRM-25のように、同じシリーズで数字だけが違う型番があります。
この数字が直径を指すのか別の仕様を指すのかは、公開情報では確認できませんでした。
寸法は製品ページの仕様欄で実数を見て、取り付けたい面や収納する場所に入るかを確かめてください。
RMの2文字が付くほうがマグネット付きという区別になります。
精度の表記も見ておきたい項目です。
水平器の精度はmm/m、つまり1mあたり何ミリまでのずれを許容するかで書かれ、1.0mm/mは角度に直すとおよそ0.0573°になります。
度とミリを混ぜて比べると桁を読み違えるので、同じ単位どうしで並べてください。
そして、このカタログ値はあくまで出荷時のものです。
落下や温度変化で気泡管の位置関係は変わりますし、気泡管そのものが割れると精度は戻りません。
平らな面に置いて読み、本体を180°回して置き直し、気泡の位置が同じかどうかを見る確認を、買った直後と落としたあとに行ってください。
他社と比べるなら磁力・数値表示・職種特化の3点
アカツキ製作所の水平器は丸型と鉄製の品ぞろえに厚みがある一方、角度を数値で読みたい作業には届きません。
現行の製品一覧にデジタル表示のモデルは確認できませんでした。
傾きを「水平かどうか」ではなく「何度か」で知りたいなら、デジタル水平器と気泡管の精度差で選ぶべき人の条件を解説しています。
職種に寄せた作りを求める場合も、比べる相手が変わります。
電気工事なら電工向けに寸法と機能を詰めたマーベルの電工レベルのようなモデルがあり、ボックスの位置出しに合わせた設計になっています。
また、壁一面や部屋全体に基準を出す作業は水平器の守備範囲を超えるため、レーザー墨出し器の選び方で扱う機種を検討してください。
水平器と墨出し器は競合ではなく、線を飛ばす道具と、面に当てて確かめる道具という役割の違いです。
よくある質問
KODとアカツキ製作所は別の会社ですか
同じ会社です。
KODは株式会社アカツキ製作所のブランド名で、製造元は同社になります。
本体や箱にKODとだけ印字されていても、メーカー名はアカツキ製作所と考えてかまいません。
ゲーム会社のアカツキと関係がありますか
関係ありません。
水平器のアカツキは大正8年創業の測定器メーカーで、本社は京都府綾部市にあります。
社名だけで検索すると別の企業が上位に出るため、「KOD」や「水平器」を付けて調べてください。
デジタル表示のモデルはありますか
公開されている現行製品の一覧では確認できませんでした。角度を数値で読む必要がある作業は、デジタル式を扱う他メーカーの製品も含めて比べたほうが早いです。
落として精度が狂ったら直せますか
気泡管が割れた場合、精度は元に戻りません。
ずれが小さいうちに気付けるよう、平らな面で180°反転させて気泡の位置を見比べる確認を習慣にしてください。
修理や校正の受付方法について公開情報では確認できなかったので、購入店かメーカーに直接問い合わせてください。
どこで購入できますか
工具を扱う通販サイトや資材商社で取り扱われています。ただし取扱いの有無と在庫は店舗や時期で変わるため、型番を指定して確認してから注文してください。
まとめ
アカツキ製作所は大正8年に国産初の水平器を作った専業メーカーで、KODはその自社ブランドです。
選ぶときは、面の傾きを一度に読む丸型アイベルと、直線を当てて見る棒状のレベルのどちらが要る作業かをまず決めてください。
そのうえで、鉄部に貼るならマグネット付のRMシリーズ、パイプや設備の狭所ならマルチパイプレベルとPQ-100Mというように用途で絞ると、型番の数字で迷う場面が減ります。
ぜひ本記事の形による分け方と仕様欄の確認点を参考に、手元の作業に合う1本を選んでください。



